2020.3.6 05:00

【甘口辛口】「今回は頑張りようがない」住宅地の飲食店も新型コロナウイルスで大打撃

【甘口辛口】

「今回は頑張りようがない」住宅地の飲食店も新型コロナウイルスで大打撃

 ■3月6日 先日、仕事帰りの深夜に大阪北部の自宅近くのラーメン店に寄ったら、10席の店内に客が誰もいなかった。いつもほぼ満席で、真夜中でも行列ができることがある人気店だが、大将が「全然ダメですわ」と嘆いた。その近くの和食店は、ひな祭りの日は毎年、娘や孫との食事会の予約で埋まるのに「今年はゼロだっていっていました。みんな、家でお祝いです。人が動いていませんから。ウチも売り上げ25%減だが、この先、どうなることやら」という。

 新型コロナウイルスの感染拡大は観光地と移動手段、インバウンドでにぎわっていた繁華街などに大打撃を与えているが、住宅地の飲食店も例外ではない。2年前の大阪北部地震や台風21号のときも棚が崩れて丼が割れ、ガス・水道が止まるなどダメージを受けた。「心が折れそうになったけど、頑張ったら何とかなった。今回は自分の力では頑張りようがない」と首を振る。

 学校は休校、市民会館も体育館も休館。百貨店は営業時間を短縮。混み合っているのはスーパーぐらい。学校に行けない子供を連れて、品不足のデマが流れたトイレットペーパーをはじめ、冷凍食品や水などを買いこんでいる。外出がためらわれ、家にいる人数が増えればしようがない。手に入らないマスクがなければ電車にも乗りにくい。せきでもしようものなら白い目で見られる。加藤厚労相や萩生田文科相、安倍首相がせきをする映像がテレビで繰り返し流される状況は異常だ。

 「夜鳴きでもしようかな」とラーメン店の大将。お客さんの足が遠のくなら、屋台を引いて自ら住宅街へ足を向けるというが…。最近、聞かなくなったチャルメラを流すところまで、追い込まれるのだろうか。 (宮本圭一郎)