2020.3.4 05:00

【甘口辛口】強いリーダーシップ示す北海道知事 新型コロナ対応に見る若きリーダーたちの萌芽

【甘口辛口】

強いリーダーシップ示す北海道知事 新型コロナ対応に見る若きリーダーたちの萌芽

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「緊急事態宣言」を発表し、記者会見する北海道の鈴木直道知事=2月28日、北海道庁

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「緊急事態宣言」を発表し、記者会見する北海道の鈴木直道知事=2月28日、北海道庁【拡大】

 ■3月4日 人口密度が東京都の100分の1ほどの北海道に新型コロナウイルスの感染者が突出して多いのはなぜか。疑問に思っていたら政府の専門家会議は活発な若年層がリスクの高い場所で感染し、気づかぬまま道内を移動して高年齢層に広げているとの分析結果を示した。データもなく、分かったようで分からない説明だった。

 そんな中で北海道では鈴木直道知事(38)が強いリーダーシップを見せている。先月26日に公立小中学校の一斉休校を発表し、28日には「緊急事態宣言」を出し週末の外出を控えるように呼び掛けた。「批判はあろうが、責任はすべて知事の私が負う」と久しぶりに責任感あふれる首長の言葉を聞いた。

 長身でイケメンと評判の鈴木知事は夕張市長として、破綻した財政の再建に奮闘したことで知られる。高校卒業後、東京都庁に入庁し職員として働くかたわら法大(二部法学部)に通い、体育会ボクシング部に籍を置いた。昼間の練習には出られなかったが、授業が終わった夜にこつこつと練習。国体の都予選決勝まで進んだという。

 日本ボクシング連盟の山根明前会長の不正告発でキーマンとなった鶴木良夫氏(連盟副会長)は法大の先輩。「リーグ戦には出られなかったが、まじめでキャプテンも務めた。知事として先手先手と国より迅速に動いて頼もしい。部の誇りともいえる後輩。将来は連盟にも力を貸してもらいたい」。

 鈴木知事だけではない。安倍首相の唐突な小中高校への休校要請には、千葉市の熊谷俊人市長(42)が「社会が崩壊しかねない」と強く批判し独自の対応を進めている。混乱の中、日本を変える若き次世代リーダーたちの萌芽(ほうが)といえそうだ。 (今村忠)