2020.2.28 05:00

【甘口辛口】トランプ氏絡めた「風と共に去りぬ」批判報道に驚き 米国象徴する映画も人種差別的との評価

【甘口辛口】

トランプ氏絡めた「風と共に去りぬ」批判報道に驚き 米国象徴する映画も人種差別的との評価

 ■2月28日 トランプ米大統領が20日のコロラド州の支持者集会で、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」のアカデミー賞作品賞受賞に触れ「そんなに良かったか?」と不満を表明したと報じられた。さらに1939年の作品賞「風と共に去りぬ」などを取り上げ「こういった作品が受賞すべきだ。頼むから復活させてくれ」と絶賛した。

 いかにもアメリカ・ファーストで、韓国との緊張感もあっての政治的発言のようだが、驚いたのは大統領と絡めた「風と-」に対する批判報道だった。南北戦争時代の南部の白人の視点で描かれており、米国では人種差別的との評価だという。

 言われてみれば…だが、これまでそういう意識を持ったことはなかった。なにより筆者にとって「風と-」は50年前に映画を見始めたときの憧れ。史上最高と評判だったが、田舎の映画館ではもちろん上映していない。52年の日本初公開から60年、67年とリバイバル。72年に「ゴッドファーザー」が拡大ロードショーで革命を起こすまで、日本でも世界でも最もヒットした映画だった。

 米国での興行収入を現在の貨幣価値で補正すると約3000億円、観客動員数も約4億人で歴代1位と言われている。アメリカ映画ベスト100の上位に常にランクされる、米国を象徴する映画だ。だが単純にたくましい主人公・スカーレットの大河ドラマと思っていたが、奴隷制度の時代背景など米国では難しい立場に置かれているらしい。

 大みそかのNHKBS年越し映画の1本目が「風と-」だった。まだ映画を見ることができなかったとき、代わりに読んだM・ミッチェルの原作は、いまだに筆者の文学作品ベストワンなのだが。 (宮本圭一郎)