2019.12.11 05:00

【甘口辛口】死刑宣告がそんなに疎ましいのか…国民感情逆なでするような判決が相次ぐ

【甘口辛口】

死刑宣告がそんなに疎ましいのか…国民感情逆なでするような判決が相次ぐ

 ■12月11日 このところ裁判の世界では国民感情を逆なでするような判決が相次いでいる。埼玉県熊谷市で男女6人を殺害し一審の裁判員裁判で死刑判決を受けたペルー人被告が控訴審で無期懲役になり、新潟では7歳女児を車ではね、いたずらして殺害し遺体を線路に放置するという残虐の限りを尽くした25歳の被告も一審で無期懲役だった。

 さらに驚いたのは、東海道新幹線の車内で乗客3人が殺傷された事件で殺人罪に問われた23歳の被告の論告求刑で検察側が無期懲役を求刑したことだ。「残虐、残忍で極めて悪質。反省の態度はみじんもない」としながら被告が年が若く、前科もないことなどで死刑を回避したという。

 死刑は避け、できる限り安全な道を選ぶのは控訴審だけでなく一審にまで及んだ感じだ。この被告は「一生刑務所で暮らしたい」といい、3人殺すと死刑になるから2人以内で無期懲役と勝手に決め込んでいたという。ホテルにでも入るつもりらしいが、こんな男に望み通りの「ただメシ」を食わせるほど国民はお人よしではないはずだ。

 検察は「犯行は強固な意志に基づき再犯は必至」と指摘。被告自身「有期刑なら出所してまた必ず殺す」と予告しているほどだ。仮に無期なら平均31年6カ月で仮釈放になるとかで、この男が50代半ばで野に放たれる可能性を考えるとそら恐ろしい。

 法は国民のよりどころでも、法の番人たちが自分たちの都合のいいように解釈し執行している感じだ。死刑宣告がそんなに疎ましいのか裁判官は自己保身。検察も「死刑を求刑してもどうせ負ける」と、裁判の勝ち負けしか考えていないとすれば「法の正義」など所詮絵にかいた餅でしかない。 (今村忠)