2019.12.4 05:00

【甘口辛口】ラグビー代表がおもちゃにされている感じも 流行語大賞受賞を潮時に、この先は本業に励んで

【甘口辛口】

ラグビー代表がおもちゃにされている感じも 流行語大賞受賞を潮時に、この先は本業に励んで

準々決勝で南アフリカに敗れ、W杯を終えた日本代表。「ONE TEAM」になって初の8強入りを果たし、列島を歓喜の渦に巻き込んだ

準々決勝で南アフリカに敗れ、W杯を終えた日本代表。「ONE TEAM」になって初の8強入りを果たし、列島を歓喜の渦に巻き込んだ【拡大】

 ■12月4日 流行語大賞がラグビーから生まれるとは、W杯前には夢にも思わなかった。「ONE TEAM(ワンチーム)」。7カ国15人の外国出身選手含む31人の桜の戦士が、心を一つにしての快進撃。他の団体スポーツや、一体感を必要とするあらゆる組織に通じる言葉で最近の大賞としては出色だった。

 ラグビーW杯関連では、他に「にわかファン」「笑わない男」「4年に一度じゃない。一生に一度だ」など4つがノミネートされていた。社会的関心の大きさを物語っている。落選したが、トップテンに入った「タピる」「#KuToo」といった中高年にはちんぷんかんな言葉よりよほど流行語らしい。

 これだけ流行語を振りまけば桜の戦士は当然テレビに引っ張りだこ。「こんな番組まで」といった感じで次々に顔を出すのは動きのないトーク番組だけではない。先日は芸人たちと15メートルの距離でトライの速さを競ったり、スクラムの壁をFWと芸人たちが押し合ったりするバラエティー番組をつい見てしまった。

 かつて大相撲の大関北天佑は三役時代、正月のテレビ特番の収録で足首を捻挫し本場所を休場。怒った相撲協会は以後力士の出演を禁止した。代表選手たちも真剣でけがしないかと見ていて心配になった。ラグビー熱を冷ますなとテレビで一生懸命アピールする気持ちはわかるが、失礼を承知でいえば「おもちゃ」にされている感じもする。

 「にわか…」は喜んでも「おもちゃ」はやがてあきられる。1月12日開幕のトップリーグも近い。ゲームでしっかりとプレーを見せてくれれば「非にわか…」は熱など冷めないだろう。流行語大賞受賞はいい潮時。この先は本業に励んでもらいたい。 (今村忠)