2019.11.29 05:00

【甘口辛口】ホスピタリティ不足の日本 来年のジャパンCは「おもてなし」の精神で外国馬と馬主を迎えてほしい

【甘口辛口】

ホスピタリティ不足の日本 来年のジャパンCは「おもてなし」の精神で外国馬と馬主を迎えてほしい

ジャパンCはスワーヴリチャード(右)が直線でインから抜け出し、復活のGI2勝目(撮影・奈良武)

ジャパンCはスワーヴリチャード(右)が直線でインから抜け出し、復活のGI2勝目(撮影・奈良武)【拡大】

 ■11月29日 競馬の国際招待レース、ジャパンCが創設39年目にして初めて外国馬の参戦なしで行われた。その理由を小欄は、スピードを追求しつつ故障の少ない馬場を作るJRAに敬意を表した上で、速すぎる日本の馬場では勝てないと判断したからと書いた。他の記事には「そもそも日本の馬が強くなったから」「検疫施設が競馬場と別の場所だから」などの理由もあった。

 27日付の小紙に載った矢作芳人調教師のコラムには「日常的に英語が通じず通訳が必要だから」。英語が公用語の香港で国際招待レースが盛況ゆえ一理あるが、ジャパンC当日に聞いた作家、谷川直子さんの意見もなるほどと思った。「馬主が『また日本で走らせたい』と思わないの」。馬主へのホスピタリティ、つまり「おもてなし」が足りないからだという。

 「JRAの人たちはすごく熱心に勧誘しているよ。でも馬主が日本に来る魅力を感じないの」。JRAも高級ホテルを用意したり歓迎パーティーを開いたりしているが、香港やドバイの比ではないそうだ。馬主へのホスピタリティが充実している方に目は向く。

 海外からの招待も多い社台ファームの吉田照哉代表いわく「欧米などでは競馬場は社交場で、オーナー同士が一緒に競馬を楽しんでいる。日本には社交場という考えはない」。誰もがオープンに食事しながら競馬を楽しみ、愛馬が出走するレースは出走馬主の専用席で観戦。それがレース当日、招待された馬主の喜びだそうだ。

 「カネをかけるだけではなく、オーナーがどうしたら喜ぶのかを考えないと」と吉田代表。来年のジャパンCは節目の第40回。「お・も・て・な・し」の精神で外国馬とその馬主を迎えてほしい。 (鈴木学)