2019.11.16 05:00

【甘口辛口】「桜を見る会」を「桜を見せる会」に 日米朝首脳会談の場として拉致問題解決に踏み出せないものか

【甘口辛口】

「桜を見る会」を「桜を見せる会」に 日米朝首脳会談の場として拉致問題解決に踏み出せないものか

 ■11月16日 「菊」の季節に「桜」の話題が満開だ。歴代政府が1952年以来、ほぼ毎年実施してきた首相主催の行事「桜を見る会」のあり方が、にわかに問題視されている。来年度は中止と決定。菅官房長官は14日の会見で「見直しを進めたい」と明言した。参加者の人選など運営の問題点を徹底改善してほしい。

 菅氏は「現時点で廃止は考えていない」とも述べており、問題は中身。誰が見ても有意義なものに変えられないものか。そもそも桜の鑑賞は日本人古来の慣習でもある。「桜」という漢字が日本の書物に登場するのは、約1200年前の奈良時代。「令和」の出典元となった日本最古の和歌集、万葉集といわれる。

 その中に、こんな歌がある。「桜花 今ぞ盛りと人は言へど 我は寂しも 君としあらねば」。はしょって言えば「桜の花が満開でも、あなたがいないので私は寂しい」という意味か。「君」がわが子で理不尽な国家犯罪の犠牲者、しかも、桜の季節だけでなく、その不在が毎日続くとしたら…。家族の悲嘆と怒りは計り知れない。

 北朝鮮の工作員が新潟市で横田めぐみさん(55)=当時13歳=を拉致して15日で42年となった。北朝鮮の暴挙は、今さらながら許せない。めぐみさんの母、早紀江さん(83)は菅氏と同じ14日に会見。政府に対し「子供たちを早く取り返していただきたい」と拉致被害者の即時一括帰国を訴えた。

 たとえば、だ。人をなごます「桜を見る会」を、拉致被害者に「桜を見せる会」に変更。北朝鮮と親交のあるトランプ米大統領に働きかけ、日米朝首脳会談の場として、拉致問題解決に踏み出せないものか。もちろん急いで「菊を見せる会」でもいい。 (森岡真一郎)