2019.11.12 05:00

【甘口辛口】ラグビーW杯から大学、TLへナイスパス 集客や代表強化にもうまくつないでもらいたい

【甘口辛口】

ラグビーW杯から大学、TLへナイスパス 集客や代表強化にもうまくつないでもらいたい

後半、逆転の決勝トライを決め、祝福される早大・斎藤(中央・9番)=秩父宮ラグビー場(撮影・中井誠)

後半、逆転の決勝トライを決め、祝福される早大・斎藤(中央・9番)=秩父宮ラグビー場(撮影・中井誠)【拡大】

 ■11月12日 W杯からいいパスがきたようだ。明大-慶大、早大-帝京大の好カードが組まれた10日の関東大学ラグビー対抗戦は秩父宮に2万余の観衆を集め、早大が後半ロスタイムの逆転トライで9季ぶりに帝京大を倒す劇的な展開でおぜん立てに応えた。根強い大学ファンに加え、W杯で感動した“にわか”ファンも多かったらしい。

 関東協会には「飲食の持ち込みはOKか」といった、これまでない問い合わせもあったとか。23日の早慶戦や早明戦(12月1日)のチケットも完売状態。さらにトップリーグ(TL)も10日にチケットの一般発売が始まり、東芝とサントリーが対戦する1月12日の秩父宮の開幕戦は完売という。

 大学もTLも景気がいいが、「よかったね」と満足していては一時のブームに終わった4年前の繰り返しだ。「ファンとともに協会も変わらなくては…。TLではW杯を見た人に、その半券持参で次の試合の割引券をプレゼントするなどリピーター増加作戦を考え、いまから告知するぐらいの切り替えが必要」と関係者は力説する。

 集客だけではない。代表強化はどうするのか。世界最高峰のスーパーラグビーも来年度限りで日本のサンウルブズの除外が決まっている。10億円という拠出金など諸般の事情があるようだ。W杯のベスト8で、北半球の6カ国対抗や南半球4カ国対抗が客を呼べる唯一の新参チームとして日本に誘い、という話もうますぎて疑問符がつく。

 外国相手に継続的に強化できる場が確保できるかどうか不透明で、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチの続投も正式に決まっていない。課題も多いが、せっかくのナイスパスを落とさずにうまくつないでもらいたい。 (今村忠)