2019.11.11 05:00

【甘口辛口】首都圏を支える千葉の立ち位置を森田知事はどこまで理解しているのか

【甘口辛口】

首都圏を支える千葉の立ち位置を森田知事はどこまで理解しているのか

 ■11月11日 かつての人気時代劇「水戸黄門」が復活するなら、この人が黄門様に適役だろう。千葉県の森田健作知事だ。私人として民の暮らしぶりを視察し「うむ、この村は大丈夫そうじゃな」とうなずいてみせ、「これがわしの政治スタイルじゃ。のぅ、助さん格さん。ガッハッハ」と豪快に笑い飛ばす。いやあ、ピッタリだ。

 千葉に大きな被害をもたらした台風15号が直撃した翌日、公用車で別荘へ行ったと週刊文春に報じられた。しかし、会見では別荘ではなく自宅で、そこで私用車に乗り換え周辺を視察したと説明した。視察なら堂々と公用車を使えばよく、公人として逐一状況を役所に報告できたのではないか。

 御年69歳の割には顔がテカテカで、文春によると昨年10月からの1年で休日が141日とか。栄養はもちろん“休養十分”とお見受けした。しかし、会見ではしきりに水を飲みコップを持つ手も震えていた。やはり別荘への公用車私用が発端となり辞職に追い込まれた舛添前東京都知事のケースが頭をよぎり、震えに表れたのかもしれない。

 その後の台風19号では東京でも荒川の決壊が危惧された。想定をはるかに超える人たちが避難所に殺到し、都立高校や体育館を使えるよう都に緊急依頼した区もあり、当然陣頭指揮は区長がとった。小池知事もハザードマップや避難所の見直しを指示するなど自治体トップは迅速に動いていた。

 来年の東京五輪では千葉で4競技が開催される。首都圏を支える県の立ち位置を森田知事はどこまで理解しているのか。強力な台風には万全の対策を立て組織で立ち向かうべきだ。個人で視察とは昔の村長さんレベルとしかいえないが、笑い話ではすまない。 (今村忠)