2019.10.29 05:00

【甘口辛口】北半球VS南半球、“歴史的決勝”が行われる11月2日を「ラグビーの日」と名付けたい

【甘口辛口】

北半球VS南半球、“歴史的決勝”が行われる11月2日を「ラグビーの日」と名付けたい

ラグビーW杯でウェールズを破って決勝進出を決め、観客の歓声に応えるコリシ主将(左から4人目)ら南アフリカの選手たち=27日、横浜市の日産スタジアム

ラグビーW杯でウェールズを破って決勝進出を決め、観客の歓声に応えるコリシ主将(左から4人目)ら南アフリカの選手たち=27日、横浜市の日産スタジアム【拡大】

 ■10月29日 日本代表が敗退してもラグビー熱は下がる気配がない。W杯準決勝の平均視聴率はイングランドvsニュージーランド(NZ)の後半が16・3%(NHK=関東地区、ビデオリサーチ調べ)、南アフリカvsウェールズ(日本テレビ系)が19・5%(同)。さすがに日本戦の40%前後には及ばないが、外国同士としては破格の数字だ。

 勝ち残ったのは南アとイングランド。「心情として(準々決勝で)日本に勝った南アが勝ち、そのまま優勝してほしい」と南アの“にわかファン”になって応援した人も多かったろう。1トライを争う堅い展開から伝統のフィジカルの強さでウェールズを突き放したのはさすがだった。

 一方のイングランド。「ガツガツと前進し力でねじ伏せるラグビーは、かつての大英帝国の植民地支配とだぶり世界的にはヒールで通っている」と専門家。優勝候補のNZ戦がまさにそうだったが、日本ではハカ人気のNZ同様“ブランド力”はある。北半球vs南半球。願ってもない顔合わせだ。

 決勝は11月2日。ラグビー史をひもとくと昭和20年のこの日、東京の旧制成城高校グラウンドに戦火を逃れた東大、慶大、明大などの部員が集まり縞組と白組に別れ戦後初の試合を行った。戦争中は敵性語で使用禁止だったゴールポスト(本陣)、トライ(略陣)、スクラム(整集)、タックル(挺倒)といった用語も飛び交った。

 終戦からわずか2カ月半。一度は途絶えた日本ラグビーの流れはこの一滴から蘇り、いまやW杯開催国としてベスト8進出も果たした。そして日本戦と変わらぬ熱量で迎える同じ11月2日の歴史的決勝。小欄は勝手ながらこの日を「ラグビーの日」と名付けたい。 (今村忠)

  • ニュージーランドを破り決勝進出を決め、笑顔で引き揚げるイングランド代表=日産スタジアム