2019.10.13 05:00

【甘口辛口】台風でW杯史上初の試合中止 “抗議”の声も開催要項に明記された措置 日本戦も特別扱いはできない

【甘口辛口】

台風でW杯史上初の試合中止 “抗議”の声も開催要項に明記された措置 日本戦も特別扱いはできない

 ■10月13日 閑散とした駅のホームで、スマホの画面を見ながら立ち尽くす外国人観光客を何人も見た。開催中のラグビーW杯を観戦に訪れた人もいただろう。彼らも、そして皆さんも、つらく厳しい夜を過ごされたはずだ。この日曜の朝が皆さんにとって過酷でないことを祈る。

 13日にW杯で日本と対戦するスコットランド協会のダッドソンCEOが、11日の会見で日程を変えてでも試合開催をと切望し、「弁護士と相談したら、日程を柔軟にできるはずとの意見をもらった」として、試合中止で1次リーグ敗退が決まった場合の法的措置の可能性をちらつかせた。

 国際統括団体のワールドラグビー(WR)は、あらゆる可能性を検討した上で12日の試合をW杯史上初の中止にしている。そのため決勝トーナメント進出の可能性を残していたイタリアの敗退が決定。「受け入れがたい」とのイタリア代表の声は当然だが、開催要項に明記された措置だった。そして日本戦だけ特別扱いはできない。

 日本に近い高緯度で発生した台風19号は急速に発達し、超巨大に成長した。日程を変えるにしても、刻々変わる進路に合わせて選手、関係者、観客、警備陣やボランティアの安全を確保しながらの作業になる。ましてや自然の猛威とこれだけの被害を目の前にすれば、W杯どころではない、との声も出るかもしれない。

 日本代表は12日、風雨の中で前日練習を強行し、開催国の気概を見せた。13日の試合開催に向け、関係者が100%以上の努力をすることに疑いの余地はない。開催可否は当日の朝に決まる。どうか被害が小さくて済み、試合ができて、勝てますように。日本に、皆さんに幸あれと切に願う。 (親谷誠司)