2019.9.13 05:00

【甘口辛口】肩すかしを食らった白鵬の休場 来場所はファンが喜ぶ日本人らしい相撲を

【甘口辛口】

肩すかしを食らった白鵬の休場 来場所はファンが喜ぶ日本人らしい相撲を

 ■9月13日 大相撲秋場所2日目。「白鵬がいないのは残念」という声を両国国技館の周辺でよく聞いた。横綱が相撲を1日取っただけで休場するとは誰も思っていなかった。小欄もその一人。日本国籍を取得して初めて迎えた本場所で、観客がどのように“日本人横綱”を迎えるのか、この目で確かめたかったので肩すかしを食った格好だ。

 不戦勝の阿炎が土俵に上がっても場内は淡々としたもの。「『金返せ!』の一言も発しないのだから、相撲ファンは本当に優しい」とは友人の元相撲記者。「帰化後初の大相撲なので、普通以外のどんなことをしても文句を言われる。2日目の休場は最悪といえる局面でしょう」。

 師匠の宮城野親方によると、1日の稽古で右手小指付近を痛め、初日の取組後は患部の腫れ方が異常だったという。文句を言われないためには出場するしかないが、それもままならないほど重い症状だったのだろう。そうだとしても、白鵬がけがを押して出場し15日間を闘い抜いていたら…と小欄は夢想してしまう。今場所は大いに盛り上がり、白鵬の株も大いに上がったはずだ。

 「それができないのは引退を早めたくないからという声があります」と元相撲記者。白鵬は東京五輪で土俵入りを披露することに並々ならぬ意欲を見せているという。実現させるまでは力士をやめるわけにはいかない。ここで無理すれば来年の夏まで現役を続けられないと思ったのではないか、と。

 小欄が東京五輪での横綱土俵入りを見たかった稀勢の里は、けがを押しての出場が響いて早期引退。どちらが正しいというものではないが…。来場所、白鵬には日本のファンが喜ぶ、日本人らしい相撲を取り続けてほしい。(鈴木学)