2019.8.20 05:00

【甘口辛口】社会不適合者にあおりで憂さ晴らしされてはたまらない…法律こそ「早く整備を」とあおりたい

【甘口辛口】

社会不適合者にあおりで憂さ晴らしされてはたまらない…法律こそ「早く整備を」とあおりたい

 ■8月20日 お相撲さんの自動車運転が自由だった時代…。地理不案内の一般道をゆっくり走っていると後ろの車にあおられ、赤信号で続いて止まった車から男が肩を怒らせて降りてきた。窓を開けた力士は後頭部を先に出し「何か用ですか」。ちょんまげに驚いた男は「いや、あの、別に」とすごすご。定年退職したある元親方の昔話だ。

 常磐道のあおり運転男逮捕のニュースで思い出した。傷害の疑いで18日に逮捕された宮崎文夫容疑者(43)なら、あおる相手を間違えることはなかったろう。あおって相手がおびえることで強い優越感を覚えるのか、おとなしそうなターゲットを求めてあちこち走り回った“熟練の技”を感じる。

 関西の一流大学を出て有名精密機器メーカーに勤めたこともある経歴とのギャップもすごい。祖父からマンションを受け継ぎ賃貸業などで金には困らないらしいが、近隣の人によると「変わった人で怖い印象」とか。社会とうまくやっていけない「社会不適合者」に、あおりで憂さ晴らしされてはたまらない。

 今回はドライブレコーダーの映像をテレビのワイドショーが連日取り上げ、社会的関心事になった。それでも警察はお盆休みなのか反応が鈍かった。山本国家公安委員長が「あらゆる法令を駆使し抑止に努める」と会見で述べ慌てて本気を出した感じすらある。あおり運転に関する法の不備もはがゆい限りだ。

 走行車線上で斜めに停車し進路を塞ぐなど考えもつかない危険運転だが、死傷してないので「危険運転致死傷罪」には問えないという。それなら「危険運転走行罪」にすることだ。現実は法律の想定をはるかに超えている。法律こそ「早く整備を」とあおりたい。 (今村忠)