2019.7.25 12:00

【竿々学々】東京湾のアジ、依然として絶好調!20センチ前後の“たたきサイズ”がそろう

【竿々学々】

東京湾のアジ、依然として絶好調!20センチ前後の“たたきサイズ”がそろう

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 ――師匠、東京湾のLT(ライトタックル)アジが依然として絶好調のようですね。

 「ああ、絶好調なんてもんじゃないな。毎日、何十隻という釣り船が、数百人もの釣り人を乗せて狙っているにもかかわらず、トップが束釣り(100匹以上)なんて全く珍しくないんだから、その魚影の濃さには本当に驚くばかりだよな」

 ――先日、師匠にお裾分けしてもらったアジも東京湾のモノですよね。

 「おお、その通りだ。あれは独り者の俺の仲間が90数匹釣ったアジの処分に困って、俺のところに回ってきた奴だ。いわばお裾分けのお裾分けだ。うまかったろう」

 ――ええ、すごくおいしかったです。たくさん頂いたのでお刺し身に酢の物、塩焼きにアジフライまで作ったんですが、全部おいしかったです。特に塩焼きは本当に絶品でしたね。

 「あのアジは、川崎沖から横浜沖、さらに猿島沖の広範囲で釣れているんだが、いずれも水深は20メートル前後の浅場にいるんだ」

 ――父に聞いたんですが、その地域にほぼ一年中居て、脂が抜けることはほとんどないそうですね。

 「ああ、その通りだ。以前は、冬場になれば深場に落ちて行ったアジが、いつの頃からかずっと横浜沖を中心にした浅場に周年居るようになった。釣れるサイズが時期によって違ったりしているので、他の海域から入ってきている魚も間違いなく居るとは思うが、いわゆる“居つき”の群れが圧倒的に多いようだな」

 ――どうしてなんですか。これも地球温暖化の影響なんですかね。

 「う~ん、そうとばかりは言えない気もするが、要因の一つであることは間違いないだろうな。どう考えてもここ5、6年の話だからな」

 ――一年中、脂が乗っているのはなぜなんですか。他の地域じゃ、身がパサッパサで全く脂のない時期もありますよね。

 「それについては、俺も不思議だったんで知り合いの魚類学者に聞いてみたんだが、“池のコイ”現象じゃないかって言っていた。もちろん、彼も『正直分からない』という前置きをしていたがな」

 ――“池のコイ”現象って何ですか。

 「“池のコイ”ってのは、一年中、池の中に閉じ込められて餌だけ食べているからどうしても体内に脂肪が溜まる。横浜沖のアジも周年狭い海域で釣り人が提供する餌を食べており、大回遊をしないので池のコイと同じだということらしい」

 ――な~るほど、学者さんて面白いことを考えるんですね。

 「確かにな。この間のアジは、20センチ前後の“たたきサイズ”だっただろう。俺はあのサイズのアジが一番好きなんだよ。今週末あたり釣りに行くか」

 ――ええ、ぜひ行きましょう。父も誘ってみますね。

 「おお、よろしく頼む」