2019.5.18 05:00

【甘口辛口】拉致被害者全員の即時帰国に向け、今こそ日米対北朝鮮の土俵で押し切るべきとき

【甘口辛口】

拉致被害者全員の即時帰国に向け、今こそ日米対北朝鮮の土俵で押し切るべきとき

 ■5月18日 本命不在で誰が優勝するのか目が離せない。東京・両国国技館で開催中の大相撲夏場所である。連日、熱戦の続く中、令和初の国賓として来日するドナルド・トランプ米大統領(72)が、千秋楽の26日に観戦する。警備上の問題もあり、関係者のご苦労は察するに余りある。

 ただ、大統領自身が大相撲を楽しみにしており、興味津々という。幕内優勝力士への賞を自ら新設し、土俵上で直接授与する方向で調整されている。賞の名称は「トランプ杯」。どんな形や大きさで、果たして大統領はどのような衣装で何をはいて土俵に上がるのか。表彰状は何語で、優勝力士をどうたたえるのか、興味は尽きない。

 その一方、国際政治の土俵でも、興味深いニュースが飛び込んできた。産経新聞が17日付1面で報じた拉致問題の記事だ。それによると、トランプ大統領はベトナムで2月に行われた米朝首脳会談の席上、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長に対し、拉致問題への取り組みについて「顕著な進展を見せていない」と迫った。

 それに対し、金氏が言い逃れを繰り返すなど、緊迫した場面があったことが初めて分かったという。自己顕示欲の塊のような大統領を個人的には好きになれないが、やるときはやるものだと小欄も大いに感心した次第。この会談により、金氏は拉致問題を回避するのは不可能と感じたようだという。

 折りしも、安倍首相は条件をつけずに金氏と会う意向を明かしたばかり。その伏線が大統領の金氏に対する強硬姿勢だったに違いない。拉致被害者全員の即時帰国に向け、今こそ日米対北朝鮮の土俵で押し切るべきとき。実現の暁には、大統領に名誉ある賞を贈っても贈り足りない。(森岡真一郎)