2019.4.18 05:00

【甘口辛口】「アメリカファースト」な五輪日程 選手は二の次、マラソンなど早朝スタートも問題はらむ

【甘口辛口】

「アメリカファースト」な五輪日程 選手は二の次、マラソンなど早朝スタートも問題はらむ

 ■4月18日 「アスリートファースト」ならぬ「アメリカファースト」…。発表された来年の東京五輪の詳細な競技日程を見て、そう思った人も多いだろう。既に午前決勝が決まっていた競泳同様、米国勢が強い男女走り幅跳びなど陸上のトラック・フィールド9種目やバスケットボール、ビーチバレー決勝などが午前になった。

 大スポンサーの米NBCが、北米のゴールデンタイムでの生中継を主張するとこうなる。ベン・ジョンソンvsカール・ルイスの世紀の対決となった1988年ソウル五輪男子100メートル決勝も同じ理由で白昼となり、時差なしの日本で見ていて違和感たっぷりだったのを思い出す。

 IOCとの契約で2032年夏季大会までの五輪放映権を持つNBCが、1大会で払う放映権料は約1300億円。日本はNHK、民放合わせて1大会約275億円とかで逆立ちしてもかなわない。国際陸連も「午前決勝は慣れていない」と抵抗したようだが、選手の体調管理は二の次だった。

 カネの力はさておき、暑さ対策で男女マラソン(午前6時)男子50キロ競歩(同5時半)が当初の計画から前倒しされた。選手ばかりかボランティアへの影響も考えられる。役割によっては未明から現場集合もありそうだが、交通手段はあるのか。やむを得ず宿泊した場合の宿泊費も自腹か、などいろんな問題も出てくるだろう。

 そういえば9月15日のマラソン東京五輪代表選考会(MGC)のスタートが男子は午前8時50分、女子は9時10分と決まった。なぜ五輪と同じ6時にしなかったのか。選手の体調、観客やボランティアの動向を同時間帯でチェックし本番に生かす絶好のテストになったはず。もったいない話だ。 (今村忠)