2019.2.23 05:00

【甘口辛口】大河史上最速1桁の「いだてん」 主人公の立ち直りとともに視聴率も回復するのか

【甘口辛口】

大河史上最速1桁の「いだてん」 主人公の立ち直りとともに視聴率も回復するのか

 ■2月23日 視聴率の急降下が注目されるNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(日曜後8・0)。演出を担当する4人の演出家のうち、同局員の井上剛(つよし)氏に22日、話を聞く機会があった。連続テレビ小説「あまちゃん」も担当した敏腕ディレクターである。

 ビデオリサーチの関東地区調べによると、「いだてん」の平均視聴率は1月6日の初回こそ15・5%だったが、今月10日の第6話が大河史上最速で9・9%の1桁を記録し、17日の第7話も9・5%と落ち込んだ。2週連続の1桁について井上氏は「ドラマの作り手としては当然、気にはなります」と苦笑した。

 その上で「どのドラマも同じですが、数字を気にし過ぎるといいものは作れない。自分たちを信じて面白いものを作るのが使命だと思っています」と揺るぎない自信をのぞかせた。ただ、明治と昭和を行ったり来たりするめまぐるしい展開や五輪をめぐる人間ドラマから逸脱することも多く、小欄の周囲でも「分かりにくい」という声は聞く。

 が、24日の第8回からしばらくは、1912(明治45)年のストックホルム五輪に日本人初の五輪選手として参加した主人公、金栗四三(中村勘九郎)と三島弥彦(生田斗真)の挑戦が中心に描かれる。純朴な金栗に対し、万事スマートな三島は好対照で人物像は分かりやすい。

 2人の行く手には大きな壁と挫折が待ち受けるが、とりわけ金栗と同じ熊本県出身の井上氏の思い入れは人一倍だろう。金栗がどのように立ち直り、「マラソンの父」とまで呼ばれるようになったのか。その意地や努力と重ね合わせるように、視聴率も回復するのか。まだまだ興味は尽きない。 (森岡真一郎)