2018.12.25 05:00

【甘口辛口】ついに高校野球にも導入される「100球制限」 新潟が投じた一石、どう波紋広げるか興味深い

【甘口辛口】

ついに高校野球にも導入される「100球制限」 新潟が投じた一石、どう波紋広げるか興味深い

 ■12月25日 「100球制限」がついに高校野球にも導入されるという。故障予防や選手の出場機会増などを目的に、投球数が100球に達した投手はそれ以降の回では、投球できないという画期的な試み。全国の各都道府県に先駆けて新潟県高野連が、春夏の甲子園大会には直結しない春季県大会で来年から導入することになった。

 ご多分に漏れず少子化により新潟県でも高校の野球部員が減少の一途をたどっている。いろいろな対策が考えられる中で、特に「けがで野球を断念する部員をなくさなくては」との危機感から生まれた。県内の小中学校、高校のチームを対象にしたアンケートでは球数制限に肯定的な回答が85・2%にのぼったという。

 投球過多による肩や肘の酷使は高校野球の大きな課題。1県だけの取り組みとはいえ「高校野球では邪道」とまでいわれた延長タイブレークの前例もある。一部の春季地方大会で試験的に始まり、4年後の今年から春夏の甲子園大会で導入されたことを思えば球数制限も意外に早く実現するかもしれない。

 今夏、甲子園準決勝まで一人で投げ抜いた金足農・吉田輝星のような超人的な投球は見られなくなるが、健康最優先なら異論は挟みにくい。ある私立校の監督は「普通なら6~7回。制球を乱したりファウルで粘られたりしたら5回もたないことも。中小のチームの監督は2~3番手の投手育成で大変」と話す。

 あえてエースを途中から投げさせたり、先発で50球ほど投げたらいったん野手に回し、残り50球で再登板など監督の腕の振るい所もあるだろう。野球が変わり、見る方にとっては面白くなるかもしれない。新潟からの一石がどう波紋を広げるか興味深い。 (今村忠)