2018.11.24 05:00

【甘口辛口】卑劣なパワハラで批判浴びる“鍋奉行” 虐待鍋は日本の鍋文化に加えたくない

【甘口辛口】

卑劣なパワハラで批判浴びる“鍋奉行” 虐待鍋は日本の鍋文化に加えたくない

 ■11月24日 秋が深まる中、鍋のおいしい季節になった。現代のように1つの鍋を複数の人でつつく形になったのは17世紀中頃の江戸時代というから、起源は350年ほど前。寄せ鍋を筆頭に今では100種類以上の鍋料理があるそうで、晩秋から始まる風物詩でもある。家族や気心の知れた仲間と囲む鍋には、格別の味わいがある。

 鍋の調理にうるさい人は鍋奉行と言われ、とかく煙たがられるが、とんだ“鍋奉行”が批判を浴びている。配信中のデイリー新潮の動画でご覧になった方も多いだろうが、22日付でトップの座を退いた東京・渋谷区の芸能事務所「MELM」の社長である。2015年12月、都内の鍋料理店で開いた忘年会で騒動は起きた。

 所属モデルも参加する中、社長は男性社員の頭を押さえつけ煮えたぎる鍋に顔を押しつけたとされる。大やけどを負った社員は昨年退社。22日に会見した際、やけどで左目の下に黒いシミができたと告白した。さらに「鍋を見ると当時を思い出してつらい」と語り、近く社長を傷害容疑で刑事告訴し損害賠償を求めて提訴するという。

 当時の事務所は社長と社員の2人のみで、社長による殴打や酒のイッキ飲み、丸刈りの強要などが日常的に行われており「怖くて逆らえなかった」とも打ち明けた。このパワハラ鍋を日本の誇る鍋文化の片隅にも加えたくないのはもちろん、パワハラどころか前代未聞の虐待鍋と呼びたいところだ。

 社長は今では「やけどを負わせて申し訳ない」と話しているという。ただ、虐待でなくとも、人の心を煮えたぎる鍋に突っ込むような卑劣なパワハラは、どこの世界でも起こりうる。せめて人の上に立つ人は心してほしいものだ。 (森岡真一郎)