2018.11.22 05:00

【甘口辛口】ボクシングのプロ、アマ雪解けの速さは驚くほど 山根前会長時代ならありえなかったことも

【甘口辛口】

ボクシングのプロ、アマ雪解けの速さは驚くほど 山根前会長時代ならありえなかったことも

日本ボクシング連盟の山根明前会長

日本ボクシング連盟の山根明前会長【拡大】

 ■11月22日 雪解けの速さは驚くほどだ。つい3カ月ほど前までは口もきかない仲だったボクシングのプロとアマチュアが、協力関係を結ぶまでに歩み寄った。20日にジム会長らで構成される日本プロボクシング協会と、アマを統括する日本連盟が歴史的ともいえる初の公式会合「プロアマ協議会」を開いた。

 長きにわたり“帝王”として君臨しプロを忌避してきた山根明前会長の辞任で、アマがドラスチックに新体制へ移行したことで実現した。2020年東京五輪での競技存続を求め、30日から東京で開かれるIOC理事会の際に共同声明の提出を決め、存続へのアマの署名活動にプロも全面的に協力することになった。

 「プロの懐の深さがわかった。これまでいかにアマが意固地になっていたかだ」と連盟の鶴木良夫副会長。ジュニア世代がプロ主催の試合に出ると連盟の大会の出場資格を失う規定も撤廃。年間表彰式も2月に合同で実施することがプロの提案で決まった。「プロの王者が並ぶ華やかな舞台に立てれば、アマ選手の励みにもなる」と鶴木氏。

 そういえば18日の日曜日、NHKBSでアマの全日本選手権が放送された。これまで録画のダイジェスト放送はあったが、全8階級の決勝が生中継され、世界王者の井上尚弥がゲスト出演という力の入れ具合。「お手伝いしたい」とNHK側から話があったそうで前会長時代ならありえなかったろう。

 一方で、同日のJOC理事会では助成金の不正流用があったとして日本連盟に対し、本年度の強化交付金約1580万円の不支給を決め運営の改善勧告も行った。“歴史に生まれた歴史の男”だけに山根氏は「負の遺産」もしっかり残したようだ。 (今村忠)