2018.11.14 05:00

【甘口辛口】大谷、新人王投票でアンドゥハーに圧勝 二刀流の夢を追う姿が記者の心をわしづかみ

【甘口辛口】

大谷、新人王投票でアンドゥハーに圧勝 二刀流の夢を追う姿が記者の心をわしづかみ

 ■11月14日 エンゼルス・大谷翔平がア・リーグの最優秀新人(新人王)に選ばれた。まずはめでたしだ。下馬評では打率・297、27本塁打、92打点を残したヤンキースのアンドゥハーが強力な対抗馬と見られたが、記者投票30票のうち大谷は1位票25票という圧勝だった。打率・285、22本塁打の大谷にはライバルにない4勝があった。

 大リーグのドラフト対象外の外国人選手契約金制限(25歳未満)にひっかかり、「あと2年待てば巨万の富を得られたのに」と言われながらも敢然と海を渡った。二刀流という夢を追い「アメリカンドリーム」をかなえた大谷の姿が本場の記者たちの心をわしづかみしたようだ。

 打者として15本塁打、投手として50イニング以上登板を同一シーズンでクリアしたのは1919年のベーブ・ルース以来だが、15本塁打、50奪三振以上はルースでさえできなかった。しかも、投げては100マイル(160キロ)、打てば飛距離140メートル。それを同時にできるのが、いかに選ばれた人間かもわかったのだろう。

 日本選手の新人王は野茂英雄、佐々木主浩、イチローと過去3人。「日本で実績がありルーキーと呼べるのか」との異論もあった。24歳と若い大谷は、米国の高卒選手がメジャーにはい上がるまで6~7年がふつうといわれるだけに年齢的にはルーキーとして違和感はない。何よりも、あの笑顔からあふれる爽やかさがルーキー然としている。

 来季は打者大谷しか見られないのは寂しい気もするが、30~40本の本塁打を打てばまた違った評価が得られよう。“市民権”を得た二刀流。これを機に米国でも志す選手が出てくれば、パイオニアとしての日本はハナタカでもある。 (今村忠)