2018.10.25 05:00

【甘口辛口】日大、50億円近い1次助成金ストップ 危険タックル一発の“ツケ”はあまりにも大きい

【甘口辛口】

日大、50億円近い1次助成金ストップ 危険タックル一発の“ツケ”はあまりにも大きい

 ■10月25日 危険タックル一発の“ツケ”はあまりにも大きかった。私学に国の補助金を配分する日本私立学校振興・共済事業団が、日大への私学助成金の支給を保留することを決めた。アメリカンフットボール部の危険タックル発覚後、対応のまずさで問題を拡大させた学内の統治能力を事業団の運営審議会が問題視したからだ。

 私学助成金は教職員や学生数などに応じて配分される。「教職員のボーナスの資金繰りなどのために12月初めに1次支給し、残りは翌年3月と年2回の支給」と同団助成部は説明する。日大の場合、昨年度の支給実績は91億5500万円。昨年並みなら半分の50億円近い1次助成金がストップされることになる。

 私大の収入ランキング不動のトップで今年度の予算総額は2620億円と大手企業並み。50億円ぐらいでは動じないと思いきや「設備投資にも金がかかる。年末に当てにしていたものが入ってこないのは痛手だろう。中小の大学ならつぶれてしまう。上層部も慌てているのではないか」とある大学関係者は話した。

 日大のほか不正入試で揺れる東京医大も保留対象になった。この2年で本来合格だった女子の55人が不合格にされたことも新たにわかったが、今回は不正に絡んで謝礼を受け取った前理事長らが贈賄罪で起訴されたことによる。いずれも来年1月の審議会で支給の可否や減額幅などが決まるという。

 日大の場合、一運動部の不祥事とはいえ学内全体のガバナンスを指摘されては文句もいえない。「ゼロにはならないにしても半減は覚悟しておかないと」と前出の関係者。元は国民の税金。私学運営に緊張感を呼び覚ますためにも、このくらいの“お灸”は当然だ。(今村忠)