2018.10.17 05:00

【甘口辛口】東京医大や昭和大の得点操作に感じる了見の狭さ…現役、一浪の将来性など勝手な妄想では

【甘口辛口】

東京医大や昭和大の得点操作に感じる了見の狭さ…現役、一浪の将来性など勝手な妄想では

 ■10月17日 大河ドラマ「西郷どん」の最後に流れる「西郷どん紀行」でナレーションを務めている島津有理子さん(44)がNHKを退職し、今月から医学生として勉強を始めたという。神谷美恵子(精神科医)の「生きがいについて」を読んで一念発起。幼いころ憧れた医師の夢を追ってアナウンサーから180度の転身となった。

 東大経済学部卒で入学したのは理科II類という才媛。3年編入試験で受け入れる医学部があったようだが、国家試験を経て一人前になるのは早くて50歳。それでも医師を目指す志の高さには恐れ入る。同時に入試で女子を一律減点とした東京医大や、得点操作で現役や1浪に加点した昭和大の了見の狭さをつくづく感じる。

 昭和大によると現役、1浪は将来性が高いとか。しかし、人それぞれで多浪で回り道はしても能力の高い受験生は大勢いるだろう。必死に勉強してはハネ返された辛い経験が血となり肉となって患者の気持ちがよくわかる、いい医師になるかもしれない。現役、1浪の将来性…など勝手な妄想ではないのか。

 昭和大は2期試験で補欠者の中から同窓子女を優先的に合格させたことも明らかにした。“コネ合格”そのものだが、「同窓生の親族なら確実に入学してくれる可能性が高い」とか。こんな大学側の会見は淡々としたもので「何が悪いのか」といわんばかり。世間の常識とは相当ずれていて「ダメだ、こりゃ」と呆れた人も多かったろう。

 平成の御代もあと半年ほどになり、さらに遠くなりつつある「昭和」が変なところでクローズアップされたものだ。ちなみに島津さんが通うのは、年齢や性別にはこだわらない懐の深い大学なのかもしれない。 (今村忠)