2018.10.16 05:00

【甘口辛口】3位チームの勝ち上がりは12回中6回…CSのシステムがある限り不公平感はつきまとう

【甘口辛口】

3位チームの勝ち上がりは12回中6回…CSのシステムがある限り不公平感はつきまとう

ファーストステージ突破を決めたセ・リーグ3位の巨人。菅野はCS史上初のノーヒットノーランを達成した

ファーストステージ突破を決めたセ・リーグ3位の巨人。菅野はCS史上初のノーヒットノーランを達成した【拡大】

 ■10月16日 最後の最後にノーヒットノーランを食うとはヤクルトもさぞ寝覚めが悪かったろう。巨人・菅野の抜群の制球に早打ちしては凡打を重ねた。球数を投げさせようとしても、ストライクがどんどん来てウェーティングも通じない。内野手の頭を軽く越えるか、転がして内野安打にできる青木がけがで出られなかったのは大きかった。

 昨季、96敗を喫しリーグ最下位に沈んだチームが今季は75勝66敗2分けの2位でレギュラーシーズンを乗りきった。それが6・5ゲーム離した3位の巨人に連敗した。「去年のことを思えばいい夢をみさせてもらった」という声は聞いても、多くのヤクルトファンはじくじたる思いだったろう。

 2011年にもこんなことがあった。9月半ばで貯金15に達し、快調に首位を走るヤクルトは同22日からの2位中日との3連戦で勝ち越せば優勝に大きく近づくはずだった。ところがその22日、中日は8年間務めた落合博満監督の辞任を電撃発表。チームの雰囲気がガラリと変わった中日に3連敗を喫し、その後逆転優勝された。

 今回は高橋由伸監督が3日に辞任発表すると巨人は残りの広島、阪神戦に連勝。「監督と一日でも長く野球を」と一体感が強まった。初戦で上原を五回のピンチに投入した小刻みな継投やエンドランなど、開き直ったような監督の短期決戦采配も想定外で、ヤクルトにとっては巡り合わせも悪かった。

 セのCSファーストステージで3位チームが勝ち上がるのは12回中6回。「これがCSの面白さ」とはいえ、本拠地開催という2位のアドバンテージの重みなどほとんどないに等しい。このシステムがある限り、不公平感がつきまとうのも致し方ない。(今村忠)