2018.9.26 05:00

【甘口辛口】テレビ中継における「広島ならではの現象」にびっくり…地元最優先もいいがもったいない話

【甘口辛口】

テレビ中継における「広島ならではの現象」にびっくり…地元最優先もいいがもったいない話

広島・田中

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 ■9月26日 振り替え休日の昼下がり。27年ぶりの地元胴上げがかかった広島の試合を見てみようと、新聞のラジオ・テレビ欄をチェックしてびっくりした。地上波はおろか、BSでも中継はない。NHKのBS1ではソフトバンク-日本ハムというパの緩い2位争いを中継していてセの優勝よりそっちか、と落胆したファンも多かったろう。

 クライマックスシリーズ(CS)ができてから、リーグ優勝の価値が下がっていることは確かだ。とはいえ優勝は優勝。予定を変更し万難を排してでも中継するか、せめて二元中継で途中経過を入れてもらいたかった。以前はそうやってニーズに対応していたと記憶している。

 聞けば広島の本拠地ゲームのテレビ中継は地元民放4局に限定され、NHKといえども急には入り込めないらしい。他の地域では有料のCSやネットの動画配信サービスで見るか、ラジオで聴くしかない。「弱いときでもずっと放送してくれた地元局への義理立てもあり、地域密着の原点を守り続けている広島ならではの現象だろう」と関係者。

 東京ドームや神宮では広島が低迷していた時代から三塁側や左翼席に広島出身者が詰めかけ広島弁が飛び交って、さながら県人会の趣がある。横浜や甲子園でも同じだ。分厚い選手層で3年続けて独走し、「カープ女子」なる言葉が生まれるほどで県人以外にも全国にファンが急増している。

 それでも広島戦の全国ネットのテレビ中継は年に数回程度だが、田中、菊池ら「侍ジャパン」で知名度の高まった選手もいる。だからこそ中継する価値もあり、できるだけ多くの人に見てもらってなんぼのプロの世界。地元最優先もいいが、もったいない話だ。 (今村忠)