2018.9.19 05:00

【甘口辛口】増位山さんも復活を期す稀勢の里へエール「何とかもう一花」

【甘口辛口】

増位山さんも復活を期す稀勢の里へエール「何とかもう一花」

 ■9月19日 『そんな夕子にほれました』『そんな女のひとりごと』などの大ヒットで知られる大相撲元大関で歌手の増位山太志郎さん(69)は、亡くなった女優樹木希林さんに歌で勝ったことがある。まだ平幕時代の45年以上前、テレビ番組の歌合戦で決勝に進み、当時悠木千帆の希林さんと賞品の「ハワイ旅行」をかけて対戦した。

 「勝つ自信はあったけど希林さんも上手だった。“どっちが勝っても一緒にハワイに行きましょう”といわれたけど、そのままになってしまった」と増位山さん。番組の審査員だった作詞家石坂まさをさんから「レコードを出さないか」と誘われ、歌手デビューにつながったというから忘れられないはずだ。

 平成25年11月に65歳で日本相撲協会を定年退職したあとは歌手活動が“本業”となり、19日には新曲『港です 女です 涙です』が発売される。生まれ育った国技館近くの旧三保ケ関部屋は、ちゃんこ店として繁盛している。「邪魔になるから相撲場には顔を出さない」という増位山さんだが、気になるのは横綱稀勢の里だ。

 というのも、後継者不在で閉鎖された三保ケ関部屋は平成25年12月からの1年間、新部屋を建設する田子ノ浦部屋の稽古場として貸与され当時大関の稀勢の里も稽古したからだ。「横綱北の湖さんや、大関北天佑が稽古した縁起のいい稽古場。稀勢の里に使ってもらい横綱になってくれたのは本当にうれしかった」。

 一門も世代も全く違うが、希林さん同様「袖振り合うも他生の縁」。薄氷を踏む思いでここまできた稀勢の里に大先輩としてこうエールを送った。「ひと場所皆勤すれば重い肩の荷もおりる。何とかもう一花、もう一花咲かせてほしい」。 (今村忠)