2018.9.6 12:00

【竿々学々】尺ヤマメを狙うなら9月に限る!アユを食べて急成長

【竿々学々】

尺ヤマメを狙うなら9月に限る!アユを食べて急成長

特集:
竿々学々

 ――師匠、今年は秋田の渓流の話が出ませんね。行かなかったのですか。

 「おお、釣り仲間の一人が、仕事を引退して長野に古民家を買って引っ越しちまった。そんなこんなで行き損なっちまったんだ。引っ越して2カ月ほど経ったのでこの間電話をしたら『今年は9月に行こうよ』と言い出してな。実は、今週末行くことになったんだ」

 ――え~っ、聞いてない。

 「言ってないもの」

 ――何でですか。今度は一緒に連れて行くって言っていたじゃないですか。

 「ゴメン。このところバタバタしっ放しでお前に話すの忘れていた。どうする、行くか」

 ――もっと早く言ってくだされば絶対に行ったんですが、今週末はお友達の結婚式があって行けません。

 「それは残念だな。お前も早く嫁に行け」

 ――大きなお世話です。ところで師匠は前から、『秋田には、1度9月に行ってみたいんだよな』って仰っていましたよね。

 「ああ、その通りだ。これまで何度も9月に行こうって話していたんだが、山菜の時期になると我慢できなくて5月末から6月には出掛けちまっていたからな」

 ――9月にも行けばよかったじゃないですか。

 「そうなんだが。9月になるとハゼがシーズンを迎えるし、他にも色々あって結局、1度も行かないままになっていたってわけだ」

 ――何で9月に行きたかったのですか。

 「我々の定宿『新五郎湯』の廊下には、尺ヤマメの写真が何枚も貼ってあるんだが、釣れた日付けを見ると、全て9月なんだよ」

 ――へえ~、そうなんですか。7月とか8月には釣れないんですか。

 「全く釣れないわけじゃないんだろうが、俺たちが毎年通っている役内川というのは、大河・雄物川の上流域で例年5、6月になると下流から稚アユが昇って来る。ヤマメがこれを食い出すと、急成長して28、29センチだった個体が2、3カ月で尺ヤマメになるそうだ」

 ――そういうことなんですか。

 「ああ、それは役内川に限ったことではなく、アユが遡上する川では毎年起こっている現象らしいな」

 ――それじゃ今シーズンは、尺ヤマメを釣り上げるチャンスですね。

 「ああ、もう何年も尺モノにお目に掛かっていないからな。役内川でも“泣き尺”と言われる28、29センチは何匹も釣っているんだが、もう20年以上通っているが、尺ヤマメはまだ1匹も釣っていないからな」

 ――釣れたら写真送って下さいね。それと、来年は私も必ず誘って下さい。

 「ああ、分かった」