2018.8.23 05:00

【甘口辛口】元はといえば高校野球もクラブ活動…球数制限、ドーム開催案も結局は選手の意見を尊重すべき

【甘口辛口】

元はといえば高校野球もクラブ活動…球数制限、ドーム開催案も結局は選手の意見を尊重すべき

金足農・吉田

金足農・吉田【拡大】

 ■8月23日 「ドーム球場にすべき」「真夏はやめて秋に」「ナイターで」…。災害ともいえる酷暑に見舞われた大会前、識者と称する人たちがテレビのワイドショーなどで無理難題を吹っかけた甲子園大会も終わった。総入場者は第100回大会にふさわしく史上初めて100万人を超える、101万5000人という大盛況だった。

 決勝は平日の午後2時開始という時間帯にもかかわらず視聴率は20・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。快進撃を続けた金足農への関心の高さを物語った。一方で、秋田大会から一人で投げてきた金足・吉田の投げ過ぎが問題になり、最後の最後に投手の「球数制限論」が噴出した。

 同時期の高校総体のサッカーなどは炎天下、決勝までいけば7日間で6試合と無謀ともいえる日程なのに何もいわれない。甲子園だけは一言いいたい人が多いようだ。しかし、球数制限されたら複数投手を育てる余裕などない弱小校などはお手上げだろう。チームとして成り立たず高校野球全体の衰退につながりかねない。

 ある高校の監督は言う。「球児の9割は高校で野球を終える。肩や肘のことなど考えず、燃え尽きるつもりでやっているから感動を呼ぶのだと思う」。それこそ野球評論家の太田幸司さんの言うとおり「投げすぎが心配なら、監督が酷使しなければいいだけの話」ではないか。

 表面だけをとらえて「ドーム」「秋開催」に「球数制限」と声高に叫ばれても、肥大化して手のつけようがないのが高校野球でもある。元はといえば高校生が好きでやっているクラブ活動。大人たちの勝手な意見があってもいいが、部活の原点に戻れば選手の自主性を重んじるべきではないか。(今村忠)