2018.7.15 05:00

【甘口辛口】とてつもなく面白かったが、眠たかった6時間半超えの熱戦…ウィンブルドンの伝統を変えるきっかけになるか

【甘口辛口】

とてつもなく面白かったが、眠たかった6時間半超えの熱戦…ウィンブルドンの伝統を変えるきっかけになるか

男子シングルス準決勝で勝利し歓声に応えるケビン・アンダーソン=ウィンブルドン(共同)

男子シングルス準決勝で勝利し歓声に応えるケビン・アンダーソン=ウィンブルドン(共同)【拡大】

 ■7月15日 とてつもなく面白かったが、眠かった。テニスのウィンブルドン選手権男子単準決勝。第1試合のアンダーソン(南アフリカ)-イスナー(米国)は6時間36分、大会史上2番目のロングゲームで決着した。終了は日本時間午前4時前。最後まで付き合った方、お疲れさまでした。

 最終第5セットがゲームカウント5-5になってからは、どちらかが相手サービスゲームを破って2ゲーム差をつけないと終わらない。10-10、20-20。通常ありえない数字が積み重なっていく。それでいて、次の瞬間には終わるかもしれないから目が離せない。第50ゲーム、26-24でアンダーソンが勝つまで、退屈さなどかけらもない死闘だった。

 イスナーを一躍有名にした2010年のウィンブルドン史上最長ゲーム(11時間5分)は、2度の日没順延を経て3日がかりで最終セット70-68までいった。現場の18番コートには勝ったイスナーと敗れたマユ(フランス)をたたえるプレートがある。“前回”は1回戦だったが、今回の準決勝は日本でもNHKとWOWOWが生中継。全世界ではすごい視聴数だろう。

 球速を殺さない芝コートは強烈なサーブを持つ選手が絶対有利。1991年のシュティヒ、96年のクライチェク、2001年のイワニセビッチら、唯一の4大大会タイトルがウィンブルドンというビッグサーバーは多い。相手サーブを破るのは難しく、こんな試合を生む。

 記憶にも記録にも残るゲーム後の2人は、ともに「最終セットはタイブレークなし」という現行規定の変更に賛意を示した。疲れ切った顔、回復の大変さを思えば「また見たい」とはとても言えない。伝統を変える一石となるのかもしれない。 (親谷誠司)

  • ケビン・アンダーソンと対戦するジョン・イスナー=ウィンブルドン(共同)
  • 6時間36分を戦い抜いたアンダーソン(右)とイスナーは抱き合って健闘をたたえた(ロイター)
  • アンダーソンが死闘を制した。男子単の南アフリカ勢で97年ぶりの決勝進出となった(AP)