2018.7.13 05:00

【甘口辛口】キタサンブラックのアイドルホースのバトンを受け継ぐオジュウチョウサン

【甘口辛口】

キタサンブラックのアイドルホースのバトンを受け継ぐオジュウチョウサン

開成山特別を快勝したオジュウチョウサン

開成山特別を快勝したオジュウチョウサン【拡大】

 ■7月13日 昨年暮れ、キタサンブラックの引退にあたって「新たなアイドルホースの出現が望まれる」と書いたが、まさかそれが下級条件戦から出てくるとは思わなかった。武豊騎手を背に4年8カ月ぶりに臨んだ平地レース、7日の開成山特別(500万下、芝2600メートル)を快勝したオジュウチョウサンのことだ。

 2年連続最優秀障害馬が平地に参戦したのは、「有馬記念に出走させたい」という長山尚義オーナーの野望ゆえ。きっかけは昨年、有馬記念のファン投票で、平地未勝利馬は出走資格がないのに1278票(77位)を得たことだった。平地で1勝し、登録馬でファン投票10位以内なら優先的に出走がかなうからだ。

 5億円超を稼いでいる障害王の平地参戦は話題となり、福島競馬場は朝から異例の混雑。ぬいぐるみなど同馬のグッズを扱った特設ワゴンには最長で1時間待ちの行列ができた。

 販売する中央競馬PRセンターによると、障害馬のグッズ展開は初めて。「中山大障害バージョンのぬいぐるみ5600個が3週間で完売するなど前から人気はありましたが、ファンがあれだけ集まったのは驚きです」と同センター関係者。注目の一戦を勝って有馬記念の出走条件をクリアし、人気に拍車を掛けた同馬はまさにアイドルホースだ。

 今年の宝塚記念のファン投票では登録馬で9位に相当する4268票を集めた。11月中旬に始まる有馬記念のファン投票で上位に入るのは確実だ。キタサンブラックとオジュウチョウサンは、奇遇にも同じ北海道日高町福満(ふくみつ)生まれ。同郷の偉大な先輩から受け継いだアイドルのバトン。12月23日は念願の出走を果たし、文字通り福が満ちあふれそうだ。 (鈴木学)