2018.6.20 05:00

【甘口辛口】違法ブロック塀は「人災」 国や自治体に徹底防止の気構えほしい

【甘口辛口】

違法ブロック塀は「人災」 国や自治体に徹底防止の気構えほしい

ブロック塀が道路側に倒壊し三宅さんが下敷きになった大阪府高槻市立寿栄小の現場=18日午後1時20分

ブロック塀が道路側に倒壊し三宅さんが下敷きになった大阪府高槻市立寿栄小の現場=18日午後1時20分【拡大】

 ■6月20日 隣家との仕切りは共有のブロック塀だ。最近隣家が家を新築したが、完成近くになって「塀を3段分落とさないと許可がおりない」と業者が小欄宅に頼みにきた。聞けば、最新の建築基準法で組構造のブロック塀は高さ1・2メートル以下になったという。これが本当の「へぇー」。不用心になりそうだが、了解せざるをえなかった。

 震度6弱を観測した大阪北部地震では小学校のプールのブロック塀が倒れ、4年生の女児が命を落とした。1・9メートルの基礎部分の上に1・6メートルのブロック塀が積まれ高さ約3・5メートル。庶民のささやかな住宅の塀まで厳しい規制がある半面、こんな違法ブロック塀が野放しになっていることを改めて知る。

 今回の地震は1596年の「慶長伏見地震」(M7・5)を起こした「有馬-高槻断層帯」が関係した可能性があるという。1千~2千年の平均間隔で地震が起きると推定されていたが、この断層が動いたとすれば推定よりかなり早かった。地震予知がいかに無力かも改めて知る。

 関東でも17日に群馬県で震度5弱の地震があり東京でも揺れを感じた。大阪に住む友人が言った。「東京の人と違い大阪人は大きな揺れには慣れていない。日頃の防災訓練も熱心でなく心の備えはどうだったか」。それでも交通機関がストップし、新御堂筋などを整然と歩いて帰宅する人々の姿に「我先にではなかった。同じ関西人として感動した」。

 まさに不意をつかれた大阪をはじめ日本中断層帯だらけ。この国に住む以上、地震に対し自分の身は自分で守ると覚悟を決める必要がある。一方で危険なブロック塀など想定内で起こり得る「人災」は、国や自治体に徹底防止の気構えがほしい。(今村忠)