2018.6.11 05:00

【甘口辛口】大谷のDL入りに失意の米メディア 辛辣さなく、いかに心をつかまれていたか物語る

【甘口辛口】

大谷のDL入りに失意の米メディア 辛辣さなく、いかに心をつかまれていたか物語る

エンゼルス・大谷

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 ■6月11日 「なんて悲しいニュースだ」「球界全体の痛手だ」「心が張り裂けそう」…。米国のメディアはエンゼルス大谷翔平の寝耳に水の故障者リスト入りを、そんな風に伝えた。「それ見たことか」といった辛辣(しんらつ)な論調がなかったのは辛口で鳴る米メディアも大谷の夢のような活躍に、いかに心をつかまれていたかを物語る。

 中には「もう野球観戦はやめた」というファンもいたとか。小欄も「大谷だけは見逃せない」とテレビ観戦を欠かさずプホルス、アップトンといった同僚選手の名前まで知らぬ間に覚えた。ヤンキース田中ら日本人投手がいくら投げても打者名までは覚えられない。その点でも大谷は特別だったが、観戦はしばらくやめだ。

 投げて打って、100年前に2桁勝利、2桁本塁打の偉業を達成したベーブ・ルースのように大谷は本来の野球のあるべき姿を体現している。強打者の豪快な本塁打も、豪腕投手の100マイルの速球もメジャーではある意味“金太郎アメ”で、同じように見えてしまうのかもしれない。だからこそ米メディアの失望も大きいのだろう。

 大谷は高校でも日本ハムでも投手として大事に使われた。肩も肘も「フレッシュ」と評価され、メジャー18球団が獲得に名乗りを上げただけに、右肘の故障は意外だ。半面、日本ハム時代から足首や太ももなどのけがも多かった。「下半身が万全でないと上体に頼り、知らぬ間に肩や肘に負担をかける」と関係者は話す。

 「PRP注射」という再生治療で損傷部分の回復を促すという。二刀流の調整法も再考を迫られそうだが、焦りは禁物。夢の続きを見せてもらうまで1カ月でも、2カ月でも1年でも待とう。 (今村忠)