2017.11.27 05:00

【甘口辛口】相撲協会の聞き取りでどこまで真実話されるか疑問…事実関係は警察に任せて、問題の原点探るのが仕事では

【甘口辛口】

相撲協会の聞き取りでどこまで真実話されるか疑問…事実関係は警察に任せて、問題の原点探るのが仕事では

■11月27日 横綱白鵬の40回目の優勝で大相撲九州場所は幕を閉じた。27日には横綱審議委員会が開かれるが、殴られた貴ノ岩の聴取は師匠貴乃花親方(元横綱)がかたくなに拒んでいて日本相撲協会としては途中経過しか報告できない。横審は問題を起こした横綱に「注意」や「引退勧告」もできるが、現状では判断の下しようがないだろう。

 スポーツ庁からも迅速な真相解明と再発防止を求められており、28日に八角理事長(元横綱北勝海)が鈴木大地長官と会談する。協会の危機管理委員会は日馬富士から「素手で殴った。ビール瓶は使っていない」といった趣旨の話は聞いている。しかし、この程度では問題の全容を報告できるとは思えない。

 白鵬ら場所に出場していた力士に対する聞き取りも始まるが、警察と同じようなことを聞いてもあまり意味はない。6年前に発覚した八百長問題では身に覚えのある力士たちは、やりとりのメールが残る携帯電話を捨てたり壊したりの防衛策を講じ全容解明に至らなかった。今回もどこまで真実が話されるかは疑問だ。

 むしろ力士たちの人間関係や日常生活はどうなっているのか、いまの力士たちが何を考えているのか心の面を知ることが大事だろう。ビール瓶かリモコンか、40発か50発かといった暴行の事実関係は警察の聴取に任せればいい。巡業先の飲み会でなぜ起きたのか、原点を探るのが協会の仕事ではないのか。

 今回の問題とは直接関係ない力士たちからも話を聞いて心の面を深く掘り下げることだ。それをたたき台にして各一門や部屋に生活指導係をおき、日常生活から見直していく必要があるかもしれない。再発防止にはそれくらいの覚悟がほしい。 (今村忠)