2015.2.25 05:00

【甘口辛口】「政治家はみんなやっている」…止まらない“政治とカネ”の問題にうんざり

■2月25日

 「この人が農水大臣だったの」と、辞任騒動で初めて知った人もいたのではないか。失礼ながら西川公也農相はあまり存在感のない大臣だった。辞任に追い込まれた献金は、国からの補助金を受けた木材加工会社から300万円、TPPの初交渉直前で利害関係のある砂糖業界から100万円と、額も地味目だ。

 しかし、昨年秋には和牛預託商法事件で経営者が有罪判決を受けた安愚楽牧場から計125万円の献金も発覚。ほかにも不適切収支が発覚し、昨年12月の衆院選では現職農相ながら選挙区で敗れ比例代表で復活した。地元栃木での評判は芳しくないとか。そんな“危ない大臣”がなぜ再任されたのか。

 「違法性はない」「金は返した」と毎度おなじみの釈明もくり返された。受け手としてはそれではいけないのだろうが、「まだこんなことを…。政治家はみんな似たようなことをやっているんじゃないか」と諦観するしかない。それほど「政治とカネ」の問題にはすっかりまひさせられてしまった。

 みんなの党の代表だった渡辺喜美氏は化粧品会社会長から計8億円を借りた。選挙前に借りても「個人的に借りた」と主張し、「党首ともなれば酉の市で大きな熊手も買う」とうそぶいた。東京都知事だった猪瀬直樹氏は大手医療法人から5000万円を受け取ったが、「選挙資金ではない」と言い張った。

 個人的にそんな大金を簡単に融通してもらえる時代でもある。今回は古典的な“システム”。額も額だけに素直に国民におわびすれば「この程度で…」と惜しまれて辞任の可能性もあった。「いくら説明しても分からない人には分からない」の捨てぜりふで、余計心証を悪くしたようだ。 (今村忠)

(紙面から)