2015.2.20 05:00

【甘口辛口】活況のアニメ業界も狭き門…声優で生計立てられるのは100人ぐらい

■2月20日

 アニメファンにとって注目のイベントが3月21、22日に東京ビッグサイトで開催される。「AnimeJapan2015」で、昨年は2日間で約11万人が訪れた。人気アニメや4月以降に放送が始まる新作の情報などが発信される。無料の販促グッズなどもあり“お得”なイベントだ。

 日本のアニメ市場は好調を維持している。一般社団法人日本動画協会の調査によると、2013年の国内アニメ産業市場(作品とそこから広がるさまざまなビジネスの合算)は約1兆4900億円。元気な証しは音楽の面でも見て取れ、最新のオリコン週間CDシングルランキングのトップ10をみると、2、4、7位の曲はいずれも放送中のアニメのオープニングテーマ曲だ。9位にも人気女性声優4人のユニットがランクインしている。

 昔のアニメソングとは違い、今はアニメの世界観を生かした“イメージソング”の色合いが濃い。また、出演する声優がそのキャラクターとして歌う曲もCD化されヒットしている。声優のライブイベントもファンが殺到するのだが、売れっ子声優になれば、ライブのスケジュールを押さえるのも一苦労、という音楽関係者の声を耳にする。

 今の子供たちにとって、声優はあこがれの職業の上位だが、なかなか厳しい世界とも聞く。あるプロダクションの関係者は「声優は卵を含めれば万単位でいますが、実際に声優業だけで食べられる人は100人ぐらい。簡単になれる仕事と思われがちですが、現実は厳しいですよ」という。

 キャラクターに“命”を吹き込むのは声優。それだけにプレッシャーも大きい仕事に違いないが、ファンとしては温かい目で見守ってあげたいと思う。 (松尾暢泰)

(紙面から)