2014.11.15 05:00

【甘口辛口】80歳・田原さんの恋バナが羨ましい…年金暮らしの庶民には無理な話か

■11月15日

 ジャーナリストの田原総一朗さん(80)が高校時代の同級生(79)と4年にも及ぶ恋愛関係だそうだ。2004年に後妻さんと死別した後、約半世紀ぶりに再会した同窓会で意気投合。その後、交際に発展した。女性も夫に先立たれており、現在は独身同士で、結婚にも障害はない。ただ、田原さんは「(結婚は)考えていない」そうで、「今の関係が続くのがいい」という。

 彼女の魅力については「学生時代と変わらずに美しく理知的。美しく老いた。一緒にいて心がときめく」のだそうだ。月に2回ほどのペースでデートを重ねている。食事に行ったり、芝居を見たり…。まるで青春時代のような2人の関係を、両家の家族も温かく見守っているという。

 日本の男性の平均寿命は80歳を超えた。女性は過去最高の86・61歳だ。老後の生き方を誰もが真剣に考え、老いてなお充実した生き方をしたいと思う。田原さんの恋バナは世の後期高齢者にとっても励みになる話ではあろう。

 ただ、フッと自身の周囲や将来を見ると、奥様に先立たれた不幸はあるにしても、田原さんがうらやましく思えた。会社の先輩にはサラリーマン生活を終えた年金生活者も多いが、「電車に乗ったりバスに乗るのも躊躇(ちゅうちょ)する」と聞いた。2カ月に1回支給される年金から保険料、マンションの管理費、日々の食事代などを支払うと、田原さんのように月に2回も芝居や外食を女房とともにすることはできない。

 高齢者になってもそれなりの収入があるか、十分な蓄えがあるか…。セレブな生活を過ごすには、先立つものがいる。田原さんはごくまれな“勝ち組”。世の年金生活者はそう思うしかないだろう。 (植村徹也)

(紙面から)