2014.11.13 05:00

【甘口辛口】自民党のおえら方には、庶民の「常在戦場」感を体験してもらいたい

■11月13日

 「どうせ噂だけだろう」と思っていたら、解散風が一気に強まって年内の衆院解散・総選挙がにわかに現実味を帯びてきた。17日に発表される7~9月の国内総生産(GDP)速報値を受け、安倍首相は決断を迫られている来年10月の消費税率10%引き上げの可否を決め、その是非を問うため解散という流れになるようだ。

 庶民の目線から見ればなんともわかりにくい。再増税の先送りは助かるにしても、いま選挙になれば準備が整っていない野党は歯が立たず、自民の圧勝になって議席数はほとんど変わらないことは目に見えている。「いまなら勝てる」と自分たちのことで頭がいっぱい、としか思えない。

 選挙が近づくと議員は「常在戦場のつもりでやっている」とのたまう。武士のようにいつも戦場にいる気持ちで選挙に臨む、とかで議員の専売特許の言葉になっているが、いまの世の中、生活苦と毎日戦っている庶民の方こそ「常在戦場」と言いたい。アベノミクスの恩恵にあずかるサラリーマンなどほんの一握りだろう。

 多くは1日1000円程度の小遣いで昼食をワンコイン以内ですませ、月に数回の飲み代などに回しているとか。主婦はチラシ広告で1円でも安い食料品を見つけ、やりくりに必死。悲惨なのは後期高齢者医療制度の保険料軽減廃止が決まった75歳以上で、年金は増えないのに負担が増え「75歳以上は死ねというのか」との声さえ聞かれる。

 それでも、忙しい年末に大義の見当たらないゲームのような選挙を、約800億円もかけて本当にやるのか。その前に自民党のおえら方には、せめて3日間1日1000円で生活し庶民の「常在戦場」感を体験してもらいたいものだ。 (今村忠)

(紙面から)