2014.4.8 05:00

【甘口辛口】経済効果もかなりのもの、「皇居・乾通りの一般公開」を毎年の恒例に

■4月8日

 初日の4日が5万人、2日目9万人、3日目の日曜日が8万人…。3日間で約22万人を集めた本邦初の「皇居・乾通り一般公開」とはどんなものか、とにかく見なきゃ話にならない。「平日ならこまないだろう」と、きのう開門の午前10時前に皇居前に着いたらとんでもない。入場門の坂下門をくぐったのは並んで1時間後だった。

 乾通りは、宮内庁庁舎前と皇居北西の乾門を結ぶ約650メートルの並木道。天皇陛下が80歳を迎えられたのを記念しての特別公開で、宮内庁の粋なはからいではある。待ったかいあり。76本の桜は風雨に耐え、まだけなげに半分ほど花を残していて十分目を楽しませてくれた。

 通り沿いの「道灌濠(どうかんぼり)」は雑木林に囲まれ、皇居の中で最も武蔵野の面影を残す場所と聞いていた通りだった。しかも、おあつらえ向きに濠の脇に山吹の黄色い花…。江戸城を築いた太田道灌が出先で雨にあい農家で蓑を所望すると、娘が「七重八重花は咲けども山吹の実の(蓑)ひとつだになきぞかなしき」と花を差し出した、との伝説を思い出す。

 この日も入場者約9万人を数え、まさに人、人、人の波と歩いた時間は約40分。入場者の多くは地下鉄利用で、舛添都知事は6日朝のテレビ番組で「10億円のキップ効果があるかもしれない」と話していた。さらにノドが渇き、おなかがすいた人たちが周辺の店を利用する。げすの勘ぐりでは経済効果もかなりなものだろう。

 一般公開はきょうまでだが、紅葉の秋にも予定され桜とは違った美しさが見られそうだ。歴史の勉強にもなる。警備の苦労もよくわかったが、もっと多くの人に楽しんでもらうためにも毎年の恒例に、と願う。 (今村忠)

(紙面から)