2013.11.20 05:00

【甘口辛口】神宮第2球場で東都2部開催は今季限り…将来的な取り壊しの序章か

■11月20日

 神宮球場と国立競技場に挟まれた神宮第2球場は、ゴルフ練習場も兼ね鳥カゴのようにネットに囲まれた狭い球場だ。現在、東都大学リーグの2部が主会場として平日に使用しているが、先ごろ神宮球場から「使用は今季限り」の要望が出された。球場担当者によると「外に飛び出すファウルが多く危険だから」という。

 道路に面し、約40メートルの高いネットで防がれる三塁側ではなく、本球場と隣接し歩行者もいる一塁側が危険とされた。やむなく東都2部は来春からリーグ戦を加盟校のグラウンドで行うことを検討している。一方で、東京都大会の会場にしている高校野球は「ファウルが少ない」と来季も使用できるという。

 第2球場の前身は明治神宮相撲場だった。「晴天」の条件がついて大相撲の本場所が開かれた時期もあった。国技館が「メモリアルホール」として進駐軍に接収され使えなかった終戦直後の1947年から翌年にかけて計3場所を行った。雨天順延…。本拠地を失った放浪生活の悲哀がこめられていた。

 その相撲場が61年に神宮第2球場に変身した。戦国東都にはつねに2部落ちの危険がひそむ。2010年から全日本大学選手権で連覇した東洋大や老舗の日大などが2部暮らしの悲哀を味わっている。「でも、第2でやっていればこそ“次は隣(1部)で”とモチベーションが保てたのだが…」と、ある加盟校の関係者は肩を落としている。

 この第2球場もいずれ取り壊され、2020年東京五輪に向け改修される国立競技場のサブグラウンドとして投てき競技の練習場になるのでは、という噂も聞いた。東都2部の撤退はその序章か。五輪のためとはいえ寂しい話ではないか。(今村忠)

(紙面から)