今も色あせない名門校の輝き…100回目の夏の主役はどこだ

甘口辛口
第100回全国高校野球選手権大会の開会式リハーサルで一斉行進する各校ナイン=甲子園球場

 ■8月5日 夏の甲子園はきょう、第100回大会の幕が開く。熱烈なファンではなくても、みなさんきっとそれぞれの「甲子園」の思い出をお持ちだろう。小欄の場合、実際に甲子園で高校野球を取材したのは入社1年目の一度きり。たった一度だが、忘れようもない1983年の第65回大会だ。

 下馬評は池田(徳島)がグリグリの大本命。池田の史上初の夏春夏3連覇なるかが最大の焦点だった。この大会で桑田(元巨人など)、清原(元西武など)の1年生コンビがセンセーションを巻き起こして優勝するPL学園(大阪)は、名門ながら出場するのも5年ぶり。準決勝で池田に勝つまで注目度は高くなく、だからこそ、ものすごい衝撃だったことを思い出す。

 大会中、「甲子園でヒットを打つコツ」を池田のエース、水野(元巨人)が教えてくれた。1回戦の後だっただろうか。ファンが殺到したため、池田ナインが球場内で待機していたときだった。「甲子園はグラウンドが硬いから、金属バットで上からたたきつけたら内野を越えるか抜ける。簡単ですよ」。

 前年の夏から甲子園で負け知らず。年下の高校生ながら、「阿波の金太郎」と呼ばれた腕力と積み重ねた経験への自信に、新人記者はいたく感心したものだ。池田からPL学園へ、主役交代劇の合間のワンシーン。そのPL学園も、今は休部してしまった。

 今大会出場の56校中、35年前も出たのは中越(新潟)、高知商、東海大熊本星翔(旧東海大二)、鹿児島実、興南(沖縄)の5校。伝統を守り続けるのは簡単ではない。春夏連覇がかかる大阪桐蔭(北大阪)、夏連覇を目指す花咲徳栄(北埼玉)。100回目の主役は、さあどこだろう。 (親谷誠司)

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