2021.4.14 22:55

【上田二朗 サブマリン斬り】両サイドに投げ分け赤ヘル打線を翻弄…阪神・西勇輝の見事な投球術

【上田二朗 サブマリン斬り】

両サイドに投げ分け赤ヘル打線を翻弄…阪神・西勇輝の見事な投球術

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西勇輝
上田二朗 サブマリン斬り
5回、笑顔でベンチに戻る阪神・西勇輝=甲子園球場(撮影・宮沢宗士郎)

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 (セ・リーグ、阪神6-0広島、4回戦、2勝2敗、14日、甲子園)阪神・西勇の投球は見事としか言いようがない、完ぺきに近い内容だった。一回から丁寧に低めへ投げ、直球らしい直球はほとんどなかったのではないか。カット、ツーシーム、シュート、スライダーをボール半分の出し入れで両サイドに投げ込み、打者を打ち取っていった。12球団を見渡して、これだけの投球をできる投手は皆無に近い。

 もともとゲームを壊すことのない投手だが、この日は「2度続けて(昨年を含めれば3度)森下に投げ負けることは許されない」という強い気持ちも感じた。森下が寒さ、プロ入り初のスライド先発などが影響したのか、四球からの失点を繰り返した。対する西勇は同じ環境でも全く影響を感じさせなかった。これが経験の差だろう。

 文句の付けようのない投球だったが、できることなら完封してもらいたかった。試合後の監督談話を聞くと、納得する部分もあるし、ベンチが配慮したのかもしれない。それでも、投手の勲章である完封を目指して欲しかった、という気持ちは強い。西勇にはその力が十分にある。次回登板に期待したい。(本紙専属評論家)

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