2021.4.7 22:16

【上田二朗 サブマリン斬り】プロ初勝利の阪神・伊藤将に感じた西勇に通ずる器用さ

【上田二朗 サブマリン斬り】

プロ初勝利の阪神・伊藤将に感じた西勇に通ずる器用さ

特集:
阪神タイガース連載
西勇輝
2回、力投する阪神・伊藤将=甲子園球場(撮影・中井誠)

2回、力投する阪神・伊藤将=甲子園球場(撮影・中井誠)【拡大】

 (セ・リーグ、阪神7-1巨人、2回戦、7日、甲子園)伊藤将はカーブを有効に使った緩急が絶妙で、切れのいい真っすぐを丁寧に低めに投げ、内容のある投球だった。走者を許しても、連打を許さないから最小限の失点で切り抜けられる。独特の変則フォームで、初対戦の打者が打ちにくそうにしていたのも印象的だ。

 阪神の課題は先発ローテが右腕に偏っていることだったが、この好投でこの先も伊藤将が先発のチャンスをもらえる。チームとしても一気に視界が開けた。左腕が一枚加わるのは大きい。

 何よりも褒めたいのは四回の送りバント。投手がバントを決めると、自分を助けることになる。実際、直後に3点の援護点が入った。投球だけではない、西勇に通ずる器用さを感じた。

 もちろん課題もある。五回あたりから、疲れが出てくるとカウント球はいいコースに決まるが、勝負球が甘くなる傾向がみられた。勝利投手が脳裏をかすめ、勝負を焦ったのかもしれないが、今後の修正ポイントだ。先頭打者への不用意な四球が失点に直結することも肝に銘じてほしい。

 とはいえ、見事なプロ初勝利。ルーキーの好投は、チーム全体に活気を与える。(本紙専属評論家)

試合結果へプロ野球日程へ