2021.2.22 07:30

【虎のソナタ】来る日も来る日も佐藤輝で“お腹いっぱい” 食料買い忘れた虎番は空腹だったけど

【虎のソナタ】

来る日も来る日も佐藤輝で“お腹いっぱい” 食料買い忘れた虎番は空腹だったけど

特集:
佐藤輝明
阪神タイガース連載
いい湯だな~!? ベンチで頭にタオルを乗せる佐藤輝

いい湯だな~!? ベンチで頭にタオルを乗せる佐藤輝【拡大】

 何度も書いてきたが、虎のキャンプ地・宜野座の周辺で食料を調達するのは不可能だ。コロナ禍により、キャンプは無観客。人が来ないのだから、屋台を出すメリットはゼロ。あおりを受けた報道陣は食料持参が大原則の日々が続いている。

 「しまった。きょうに限ってお腹が空いてきた。何かないかなぁ、食べるものが…」

 トラ番の応援部隊として宜野座入りしているデスク阿部祐亮。極度の空腹に苛まれ、“食料買い忘れ”を悔やんでいた。

 すると、目の前にアンパンが1個。見覚えがあった。

 「これは、確か三木さんが買っていたアンパンだ。値段も知っている。120円のはず」

 そうと分かった阿部は、戻ってきたトラ番最年長56歳・三木建次に懇願した。

 「三木さん、お願いです。半額の60円を払いますから、アンパン半分、頂けないでしょうか」

 涙なしには聞けない、「宜野座アンパン2分割物語」。当然ながら、美談に発展して、年長者の三木がアンパンを仲良く半分ずつ…と普通の方は思うでしょう。でも、サンスポ版の「2分割物語」は想像を絶する展開に。

 「嫌や。俺はアンパンのアンが大好きなんや。どうしても欲しいのなら、パンの部分だけ分けてやる!」

 アンパンのアンを絶対死守すると56歳が宣言したのだ。美談もへったくれもない。阿部デスクは三木先輩がおいしそうに頬張るつぶアンたっぷりのアンパンを呆然と見続けるしかなかった。

 よい子のみなさん、こういう先輩になってはいけませんよ、という戒めのようなお話だ。

 アンパンで満腹感に浸った三木が言う。

 「藤浪は順調や。三回に制球を乱すシーンがあったが、あれも藤浪の特長なんや。あの荒れ球が消えたら、藤浪らしさは失われる。そういう意味では、藤浪らしい投球ができていることを評価してあげたい」

 さすが、食事をしっかりとっているから、話す内容も理路整然としている。藤浪に対する熱き思いも伝わってきた。これすべて、アンパン効果だろう。

 一方の阿部は、受け取ってもらえなかった60円を握りしめ(?)、空腹に耐え、唾を飲み込み、屈辱に震えながら、働いていた。それ以上のコメントはやめておく。

 食べられなかったのではなく、食べる暇さえなかったのが、メイングラウンド担当の原田遼太郎。またしても佐藤輝が打った。しかも、広島の好投手・森下から。

 「森下とはいずれ対戦するだろうから、準備はできていました。でもねぇ」

 何か不満か? 腹が減っているのか?

 「いえ、そうではないですよ。僕のキャンプ中の出勤日で、佐藤クンの記事を書かなかったのはたった1日しかないんです。ドライチ原稿の確率は95%です。唯一、書かなかった日も、確か稲葉日本代表監督が来られて、佐藤クンの取材はして、その話を長友キャップに渡して書いてもらったんです」

 来る日も来る日も、佐藤輝明で“お腹がいっぱい”の日々を送っている。仕方ない。それだけすごいヤツなんだ。シーズンでも、ずっと続くぞ。覚悟はしておけ!