2021.1.12 16:37

【巨人コーチ就任一問一答】桑田氏「指導者としてもエースになれるように」

【巨人コーチ就任一問一答】

桑田氏「指導者としてもエースになれるように」

リモート会見を行う巨人・桑田真澄コーチ(球団提供)

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 巨人は12日、球団OBで現役時代に通算173勝を挙げた桑田真澄氏(52)が1軍の投手チーフコーチ補佐になると発表した。同氏はこの日、原辰徳監督(62)とともにオンライン会見に臨んだ。主な一問一答は次の通り。

 原監督(以下、原)「新年早々、春から縁起がいい、ジャイアンツにとって非常にいいニュースを発信することができることになりました。昨年暮れ、12月の28日にオーナーと話をしました。その時に『ジャイアンツのOBで非常に気になる後輩がいる。ぜひジャイアンツのために、ジャイアンツの選手はもちろん、すべてにおいて戦力になってもらいたい人がいる』と(伝えた)。それが桑田真澄でした。『全面的に賛成である』という答えをいただき、1月の5日だったと思いますが、仕事始めに桑田真澄本人と会って私の思いを伝えました。今までの仕事はもちろんあるんでしょうけど、水を得た魚のごとく目を輝かせて、『ぜひ野球界、ぜひジャイアンツのために!』と一寸の迷いもなく話を聞いてくれました。したがってジャイアンツのコーチ、ジャイアンツのスタッフとして15年ぶりですか、『チーフコーチ補佐』、宮本チーフコーチの補佐として大いに働いてほしいと思っております。ジャイアンツにとっては春から素晴らしい吉報であり、ジャイアンツファンももちろん喜んでいると思っております」

 桑田コーチ(以下、桑田)「今年に入って、原監督から大変やりがいのあるお話をいただきました。巨人軍のOBの1人として少しでも力になりたいと思い、お引き受けしました。今年のスローガンであるワンチーム、そういったチームを作り上げていきたいと思っています」

 --最初にオファーを受けたときの気持ちは

 桑田「一言で言いますとうれしかった。その一言に尽きますね」

 --どのような投手を育てたいか

 桑田「われわれの時代はたくさん走ってたくさん投げろという時代だったと思うんですね。でも今はテクノロジーの進化で、自分が投げているフォームをすぐにコマ送りで見られる時代なので、自分の感覚、イメージ、それと実際の動きが一致することが大事だと思っていて。昔の指導法はギャップがあったと思うんですね。今の時代は一致させて指導していくことがすごく大事だと思っています。それをすることによって彼らの潜在能力を引き出せると思っていますので、そういった指導をして一人でも多くの選手が活躍してくれることを祈っています」

 --オファーの狙いは

 原「私の中の持論は常に今日より明日、明日になれば明後日という風に思っています。そういう中で桑田真澄が幸いOBで、野球人として非常に魅力がある人がユニホームが着られる環境にある、と。ユニホームを脱いでからも勉強しているということにおいては、大いに発揮してほしい。私がこういうふうにしてくれというのではなく、チームを強くするというのが目的ですから、大いに自分のものを出してもらうと。ジャイアンツはつなげるという部分がとても重要です。90年近く歩んで、また目標に進んでいるという点においてはいろんな先輩たちがつなげてきております。そういう中で、一端を桑田真澄にも役割を持たせたいという思いが非常に強かったですね」

 --チーフコーチ補佐の役割

 原「ジャイアンツのコーチになって、相当犠牲にしてやってくれると思います。ただ組織というものがチーム内にあるわけで、そういう意味では宮本チーフコーチの下。チーフコーチがいて、そしてその下に桑田真澄というコーチがいる、と。その下に若いコーチ諸君がいる、という位置づけで理解してもらう、と」

 --注目する選手は

 桑田「個人名は控えさせていただきますが、すべての選手にチャンスがある。すべての選手に期待したいですね」

 --大学院での経験も

 桑田「先ほどもお話しさせていただきましたが、実際の感覚とイメージ、それに科学的根拠の両方を添えて指導していきたいなと考えています」

 --気になるOBがいるという話だった。どこが気になっていたのか

 原「野球人として、人間力、生き様という部分において、非常に私自身もすごく興味があるというか、勉強になる人だなと思いました。ぜひそういう人にスタッフに入ってもらってジャイアンツの選手はもちろん、ジャイアンツをつなげて、育てていってもらいたいと思いました」

 --このタイミングでオファーした理由は

 原「相談したのはオーナーと、その前に宮本チーフコーチとも相談をしました。宮本チーフコーチは大賛成でした。彼の功績は非常に大きい2年間ではありますけど、桑田真澄という野球人は少年野球のチームを持ったり、野球界の発展のために尽力を果たしているというのは、宮本コーチも同じなんですね。『私としても大賛成』と。ですから他に相談した人はいないんです。宮本コーチには相談し、合意を得て、オーナーも賛成してくれた。迎え入れる側も大事な部分ですし、そういう意味ではいい環境の中で彼を誘うことができるというのが整った」

 --巨人に15年ぶり復帰。古巣のユニホームへの思いと背番号は

 桑田「またジャイアンツのユニホーム着られるのは非常にうれしく思っていますし、僕自身もジャイアンツに大きく育てていただいて感謝しています。原監督から背番号73番というのをいただきまして、僕の恩師の藤田監督が付けられていた番号ですので、藤田さんにも恥じないように、指導者としてもエースになれるようにやっていきたい」

 原「背番号がね、誰かのを奪ったわけではなくて、ちゃーんと空いていたんですね。そこが非常に自然の流れの中でなるべくしてなってくれたのかな、と」

 --今後の指導者としてのイメージは

 桑田「指導者としてプロ野球の世界に入って初めてになりますので、コーチ陣のみなさん、そして担当者のみなさんからいろいろ情報を聞いて、情報交換をして、チームの課題、選手の課題、どのような強化策が必要なのか。そういったところを考えていきたいと思っています。まずやらないといけないのは選手の顔と名前を覚えること、そして特徴や個性、課題を洗い出していく作業が大事だと思っていますので、その辺をしっかり頭にインプットしてから自分なりの指導ができたらいいなと思っています」

 --現役時代の背番号「18」は菅野が付けている。菅野については

 桑田「非の打ちどころがないピッチャーだと思います。でもまだまだ伸びしろがあると思っていますので、もう少し彼の潜在能力を引き出すことができたらうれしいなと思っています。メジャーを目指したということで、今の彼の心境はすごく複雑だと思うんですね。今年1年ジャイアンツでプレーすることは決まったので、日本一のために全力で投げてもらいたいと思います。そして1年終わったらですね、新たな挑戦をしてもらえたらなと思います。なぜかといいますと、メジャーのマウンドは素晴らしいものがあるので、そういったことも経験することで彼はさらに飛躍できるのではと思っています。これは個人的な意見ですけどね」

 --桑田コーチに精神面で教えてほしいこと

 原「僕の中で固定観念はありません。大いに暴れてもらってですね、今は監督という立場にいますけれども、同じチームを支えるスタッフの一員に桑田真澄が加わってくれた。非常に大きいですね。強い味方、同志が一人加わったのは私自身も大変喜んでいる」

 --選手に見習ってほしい桑田コーチの投球の姿、技術は

 原「入団してユニホームを着ていない、プレーをしていない桑田真澄という選手を見たときに、なんとも頼りない選手が入ってきたな、と。体はあまり大きくなかったし、細身でしたしね。しかしひとたびマウンドに上がってボールを投げると、あるいはプレーをすると、こんなに大きく見えたピッチャーはいませんでした。体の全体を使う、あるいは関節の細部の細部の指先まで、その使い方は、いやあ見事だな、と。よくわれわれの中では小手先で野球をするという言葉がありますが、そういうことがない。全体の体を使って投げる。バッティングにおいてもそういうことが言えたんですが、非常に体を大きく見せる野球人だな、というそのギャップにすごく驚いて。体も年々大きくなって、足の太さなんかは、太ももを測ると10センチ、20センチ変わったんじゃないかな、というくらい年々大きくなっていった。そういうものを今の選手にも教えてもらいたいな、と。どこかに、小手先の野球を大事に思っている人もいるのかな、と。まだまだ伸びるよというのはぜひ伝えてもらいたいと思いますね」

 --コロナの中で今後はどう過ごす

 原「昨年は3月20日の開幕が最終的に6月19日という形になった。できれば逆算するような環境の中で、開幕日がしっかり決まった状態でスタートできたらなと思っております。しかし世の中の流れの中でなかなか予定通りいかないというのもあるでしょうから、そこは指示にしたがいますが、しかしわれわれアスリート、勝負師というのはある程度の日程、逆算された、目標が定められた中からチームを作り上げていくことを監督としては望んでおります」

 桑田「コロナ禍でスポーツ選手のみならずみなさんが大変だと思います。しかしそうした大変なことを乗り越えていくのが真のスポーツマンまたはアスリートだと思っていますので、原監督のもと、一つになってこれを乗り越えていきたいなと思います」