【球界ここだけの話(2173)】
ソフトバンク・釜元豪【拡大】
ソフトバンク・釜元豪外野手(27)が9日、球団事務所にて契約を更改した。100万円減の1200万円(金額は推定)でサインした。来季10年目に突入する中堅選手は、契約更改の席で食事環境について訴えた。
「ビジターの試合前は時間がない。試合に出ていて、シートノックが終わって着替える時間も本当にない。お弁当をぱっと渡されて、食べられていない選手の方が多かったので」
2軍戦の試合前。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、従来のケータリング様式から大幅に変更。弁当が主となったが、限られた時間の中で食べ切ることが難しい若鷹もいたという。
「そういう話を選手同士でしていた。『食べられないよね』って。試合中でも(気軽に)つまめるように、サンドイッチとか、種類を増やしてほしいと(伝えました)」
バイキング形式で気軽に食べることができなくなり、影響があったよう。ファームは真夏のデーゲームもあるため、選手の食も細くなってしまう。体作りも若鷹の大切な仕事のひとつ。思いを伝えて、責任感が表情から伝わってきた。
契約自体は100万円減で納得のサイン。「そもそも契約していただけるだけで今年はありがたい。もう一年つながったと思うので、何とか巻き返せるように…という気持ちだけですね」。2019年にプロ初安打を含む38安打。しかし今季は32試合出場にとどまり、打率・192。5安打に終わった。「悔いが残らない野球人生にしたい」。若鷹が争う外野陣を抜け出したい。
今オフも例年通りに中村晃とともに行う。課題には「速い真っすぐを打つこと」を挙げた。自主トレをともにした栗原が17本塁打とブレークしただけに「あいつがやれるんだったら、自分もやれるんだという思いで」と闘志を燃やした。振れるだけバットを振って、もう一度花を咲かせる。(竹村岳)