2020.11.21 12:00

【ダッグアウトの裏側】多くを学ばせてもらったジョージ・キング記者 “MLB記者最高賞”に祝意!

【ダッグアウトの裏側】

多くを学ばせてもらったジョージ・キング記者 “MLB記者最高賞”に祝意!

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ダッグアウトの裏側
2013年のウィンターミーティングでキング記者(左)と談笑する筆者

2013年のウィンターミーティングでキング記者(左)と談笑する筆者【拡大】

 満場一致だった。米大リーグを取材する全米野球記者協会(BBWAA)ニューヨーク(NY)支部は6日(日本時間7日)、オンラインで定例ミーティングを開催。『ニューヨーク・ポスト』紙で1997年からヤンキース担当を務めてきたジョージ・キング記者(64)に、「ウィリアム・J・スローカム&ジャック・ラング賞」の授与を決めた。

 NY支部では毎オフ、選手や球団関係者、記者らを表彰している。スローカム氏はベーブ・ルースのゴーストライターも務めたことで知られ、ラング氏もメッツ担当などNYで40年も活躍した記者。両氏を冠した賞は、長年の功績を称えて贈られている。

 キング記者からリタイアのメールが届いたのはシーズン終盤の9月だった。「(妻の)デビーと話し合って決めた。自由に過ごせる生活を楽しみにしている」。筆者との家族ぐるみの付き合いを、「この仕事をしていて最高の思い出のひとつ」とつづってあった。

 親しくなったのは米国に駐在して3年目の2003年、巨人・松井秀喜外野手の移籍でヤンキース担当になったのがきっかけ。帰任までの10年間、公私ともに世話になったが、記者としても学ぶことは多かった。

 「記者は読者やファンがしたくてもできないことをするのが仕事。それは試合の前後に選手や首脳陣に疑問をぶつけることだ」。資料が詰まった重さ9キロのバッグを遠征先にも携帯し、「取材のヒントを得ることがある」と選手の個人成績をリング式バインダーに手書きで記録していた。

 長年にわたって築き上げたフロントや選手、代理人との信頼関係が数々のスクープにつながっていた。今回の満票での表彰は、その仕事ぶりがNYの記者からリスペクトされていた証し。心から祝意を表したい。

 米国から帰任後に始めた当コラムも300回。キング記者の年齢までは無理だろうが、少しでも長く続けていきたい。(サンケイスポーツ編集局次長・田代学)