2020.10.26 07:30

【虎のソナタ】阪神・藤川引退で解説「ライバル増える」 高知商先輩・エモやん“毒ガス”

【虎のソナタ】

阪神・藤川引退で解説「ライバル増える」 高知商先輩・エモやん“毒ガス”

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敵地ながら練習中に自身の登場曲が流れた藤川(左)は、藤浪と肩を組み、笑顔で手を振る。いいシーンです

敵地ながら練習中に自身の登場曲が流れた藤川(左)は、藤浪と肩を組み、笑顔で手を振る。いいシーンです【拡大】

 淀のターフに飛行機雲(コントレイル)が…

 みんな、そんな原稿を書いているんだろうか。ゴール前、ちょっぴりヒヤッとしたけれど、史上3頭目の無敗の3冠馬は誕生した。ドラマチックなレース展開の末に。

 晴れて、無敗の3冠馬誕生! 福永祐一騎手の独占手記で1面にドドーンと。すでに、お読みになられたと思いますが。

 この1週間、プレッシャーに苛まれ、眠れぬ夜を過ごし(ちょっと大袈裟か)、一番ホッとしていたのはレース部長・土井高志だった。

 「本当にすごいスターホースなので、偉業達成の日はどうしても1面を飾らせてあげたかったんです。恐れたのは、コントレイルが負けることよりも、ソフトバンクや巨人の優勝が日曜日に決まってしまうこと。まず金曜日に巨人の可能性が消え、土曜日にソフトバンクの可能性も消え、そしてこの結末ですからね」

 当初の思惑通りの紙面ができあがり、感無量の様子だった。

 サンケイスポーツ社内も、コントレイルとアリストテレスのデッドヒートの瞬間の盛り上がりといったら。最後はクビ差。プロ野球のペナントレースも、クビ差の死闘なら、もっと沸いたのに。秋山が完投勝利を決めた瞬間、編集局内で喜んでいたのはトラ番・織原祥平ぐらいだった。これじゃ、寂しいよな。

 その東京ドーム。画面越しで眺めていたが、一番盛り上がっているように映ったのは、試合後の藤川のセレモニー。

 「球児さんが登場されるときに、敵地なのにテーマ曲が流されて。ライバルの粋な計らいに感動しました。同時に、タイガースだけでなく、球界全体から愛された人だったんだなぁと改めて感じましたね」

 トラ番・原田遼太郎の感想だ。その通り、それだけすごい投手と、ほんのわずかの時間でも、取材する側、される側で接することができたことに感謝しよう。

 ただ、全員が「ありがとう」「おつかれさま」のオンパレードでは面白くない。昨日の東京ドーム内で、この感動的なセレモニーを見ながら「困るんだよな。辞めなくてもいいのに」と“毒ガス”を吐いた人物が。ニッポン放送の中継ブースから見守った本紙専属評論家・江本孟紀氏だ。

 「まだまだグラウンドの中にいたらいいのに、来シーズンからこっち側にやってきて、アイツ、放送席に座るでしょ。また私のライバルが増えるわけです。追い出されないように、少ない椅子を奪い合っていかなければいけない」

 もちろんジョークですよ。高知商の大先輩からすれば、かわいいかわいい後輩の引退を惜しみつつ…。江本流のメッセージなんでしょう。

 1982年の引退以降、評論家として、解説者として、どんな強力な球界OBがネット裏にやってきても、すべて吹き飛ばし、放送席に座り続けているエモやんが、簡単に追い出されるはずもないのだが。

 いつの日か、高知商OBが並んでの野球解説、聞いてみたいもんです。

 さて、本日はいよいよドラフト会議。阪神の指名選手を世界の果てまで追いかけるのが、トラ番記者の使命です。今夜、トラ番たちはどこにいるのだろうか? 北九州にいたら鹿児島へ行け! 山口にいたら福知山に行け! 東京で昼飯食ってたら仙台へ行け! みんなホントの話。たった一本のデスクからの電話で…。波乱とサスペンス!?の一日です。