2020.10.16 12:00

【球界ここだけの話(2117)】ヤクルト・五十嵐の引退に高津監督、石川らから惜しむ声

【球界ここだけの話(2117)】

ヤクルト・五十嵐の引退に高津監督、石川らから惜しむ声

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サンスポ記者の球界ここだけの話
会見に臨むヤクルト・五十嵐(ヤクルト球団)

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 ヤクルト・五十嵐亮太投手(41)が今季限りでの現役引退を発表した。誰もが愛する人柄に、引退を惜しむ声が尽きなかった。

 同学年の石川は「亮太の野球に対する姿勢、チームを鼓舞する姿勢は若いころから変わらない。めちゃめちゃいい男なので。男が男にほれる気持ちがあった。これ以上ない味方、仲間でした」と明かした。

 公私ともに仲が良く、家族一丸で戦う姿も間近で見てきたという。引退を決めた後には二人でキャッチボールした。代名詞の剛速球に加えて、ベテランになってからはナックルカーブを習得して活躍した姿に「どんなときでも弱音を吐かない。向上心の塊」と刺激を受けてきたという。

 高津監督にとっても、忘れられない投手だった。守護神の指揮官に五十嵐、石井現投手コーチがつなぐのが勝利の方程式だった。第一線で23年間続けれた要因を「メンタルと体の強さですよ。亮太も大きなけがをしたけど、それでも毎年のように投げられた体の強さ、練習量。本格派で7、800試合投げられる投手ってなかなかいないんじゃないですか」と振り返った。

 ブルペンでも、プライベートでも、長い時間を一緒に過ごした。「神宮のグラウンドでゴリ(石井投手コーチ)と一緒に3人で座ってね。いろんな話をしたし、思い出はたくさんある選手」と振り返った。

 記者にとっても忘れられない場面がある。前回ヤクルト在籍時の2009年9月の勝負どころで3連敗した際、心無いファンが神宮クラブハウス前に殺到し、「誰か出てこい」などと罵声を浴びせたことがあった。制止するスタッフを止め、ファンの前に姿をみせたのは五十嵐だった。「選手は全力で戦っている。応援してほしい」-。まさかの対応に罵声は拍手に変わっていった。普段は表に出さない、熱いハートを垣間見た瞬間だった。(長崎右)