2020.9.30 12:00

【球界ここだけの話(2101)】巨人は血の入れ替えで13~14人を戦力外へ 新たに力を注ぐ“発掘と育成”

【球界ここだけの話(2101)】

巨人は血の入れ替えで13~14人を戦力外へ 新たに力を注ぐ“発掘と育成”

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サンスポ記者の球界ここだけの話

 巨人は、9月21日に川崎市のジャイアンツ球場で入団テストを行った。18歳以上26歳までで、学生はプロ野球志望届の提出を完了している、などの条件を満たせば誰でも受験が可能だ。

 本塁から中堅方向への遠投では二塁を越えるくらいのレベルの受験者もいるなど、まさに玉石混交で、どこかのんびりした雰囲気の中で行われるのが例年の流れ。有望株はとっくにスカウトの網にかかっているはずで、球団関係者も「ファンサービスの意味合いが強い」と話す、この時期恒例の“イベント”のはず-だった。

 だが、今年に限っては勝手が違った。遠投では距離122メートルのフェンスに届くような選手や150キロ超えの投手らレベルの高い選手が次々に現れ、今年から採用された実戦形式のシート打撃では白熱の戦いが繰り広げられた。スカウト陣だけでなく、阿部2軍監督や二岡3軍監督が目を光らせ、選手のチェックに余念がなかった。

 コロナの影響で十分な視察の時間が取れなかったために、30人ほどの有望な独立リーガーを中心に声をかけたことが主な理由だが、急激なレベルアップの背景には“発掘と育成”にかじを切った球団の大きな方針転換がある。「(20メートル走は)増田大や吉川尚以上の選手が10人以上いた」と語る大塚球団副代表は「発掘、育成にシフトしている。可能性ある選手に切り替えたい。2年、3年後のドラフト1位がいる。囲い込みたい」と総括した。

 ただ、入団する選手がいれば、去る選手がいるのがプロ野球の宿命。同副代表は「(支配下が)70人で(ドラフトの)本指名で6人を予定。(来季は)62~63人でスタートしたい。そうすると13~14人を切るか、育成に戻さないといけない」と語る。29日時点で支配下は69人になったが、大枠は変わらない。

 「厳しいようだけど、新しい血を入れていかなきゃいけない」という大塚副代表の言葉は、常勝軍団であり続けるための決意と覚悟が詰まった言葉に聞こえた。(伊藤昇)