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【よみがえるノムラの金言】野村克也氏「欲から入り、欲から離れる」

【よみがえるノムラの金言】

野村克也氏「欲から入り、欲から離れる」

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さようなら 野村克也さん追悼
2012年6月23日、バレンティン(左奥)に2ランを打たれた沢村。野村さんは「欲」について語った

2012年6月23日、バレンティン(左奥)に2ランを打たれた沢村。野村さんは「欲」について語った【拡大】

 だれでも持っているのが「欲」。その捨てどころとは…。2月11日に急逝した野村克也さん(享年84)が、専属評論家としてサンケイスポーツに残した言葉の中には、人間の業に触れるものも少なくない。今回は、投手の心情を分析しながら、そこへ行き着いている。 (構成・内井義隆)

 巨人からロッテに電撃移籍し、リリーフとして復活を遂げたのが沢村拓一投手。いまやパ・リーグの優勝争いを盛り上げる存在にもなっている。

 その沢村の投球を分析すると同時に、投手全般の心情をも鋭く突く評論があった。2012年6月23日、巨人-ヤクルト(東京ドーム)の『ノムラの考え』だ。

 当時の沢村は先発で、前年の11年が11勝11敗、防御率2・03で新人王。12年はこの時点で4勝7敗。直近の5試合では0勝4敗。なぜ勝ち星が伸びないのか、との疑問に、ノムさんは即答している。

 「私の目には、決して不調とは映らなかった。考えられる原因は、欲が先行し、結果ばかりを追うため、コントロールを乱していることだ」

 一回、先頭のミレッジに四球。カウント2-2から直球が決まらず、最後はスライダーで歩かせた。送りバントをはさみ、3番・川端には0-2と追い込んでから、直球系で押し、ファウル、ボール、ボール。苦し紛れのスライダーを中前に先制打された。

 いずれも“力”で押し、打ち取りきれなかった末に、だった。

 なおも、奪三振という“欲”を追って手痛い一発を浴びたのが、5番のバレンティンに対する初球だと指摘した。

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